自身の子どもがそうした体験をしたという声が多い。
ある母親は、真夏なのに幼稚園から帰った子どもの水筒の水が減っていないことを不思議に思い聞いたところ、トイレを先生に断っても行かせてもらえないので「飲むとトイレに行きたくなり、先生に怒られるから飲まずに我慢した」ことを知る。そこで幼稚園に「水分補給とトイレを担任の決めた時間以外に許されないのは熱中症などの命に関わるのでご配慮を」とお願いしたところ、担任や園長も聞く耳をもたないうえ「市に相談しても暖簾だったので、引っ越ししました」というケースもある。
他にも「無断で水を飲むと勝手に水を飲むなと怒る教師が多数いるからなんですよ。だからバスの運転手さんが業務中に水分補給しているだけで仕事をさぼっていると抗議が来てしまう変な日本」という意見がある一方で、「幼小中は、そうみたいですね。私の出た木更津の高校は、授業中でも飲み物は摂取可でした。生きるために必要な水分だからと、先生もペットボトル持ち込んだりで、イキイキ授業されてました。その位は許される教育現場になっていただきたいです」という声も見受けられた。
鴻上氏は今回の件から、子どもたちが喉の渇きを感じとって自ら水分補給する必要性を判断する能力すら奪ってしまう教育現場のやり方を嘆いたのだろう。ただ、なかには「声優学校の20~30歳の人たちを見てるのですが、基本、これと同じです…」という情報もあり、水を自由に飲むことができない現状がこれほど多いとは驚きである。
子どもたちが自分で考えて判断する能力を伸ばすような教育を望むのはもちろんだが、まずは適切な水分補給ができてこの夏の猛暑を無事に乗り切ることを願うばかりだ。
画像は『ヤングマガジン編集部 2019年8月5日付Twitter「【#ヤンマガ 36・37合併号発売中!】」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)