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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】旅先のチキン料理で脳にダメージを負ったナッツアレルギーの女性、5年ぶりに帰宅(英)

エイミーさんはブレントウッドにある介護施設「Marillac Care centre(マリラック・ケアセンター)」で過ごしてきた。しかし今月、ようやく両親が暮らすエセックス州ウェストクリフ=オン=シーにある家に戻ることになった。

エイミーさんの父親ロジャーさんと母親スーさんは、今後も24時間ケアを必要とし車椅子の利用が欠かせない娘のために、自宅隣にエイミーさんに適応した別棟を建築。「娘が戻ってきてくれて本当に嬉しい」と5年ぶりに帰宅したエイミーさんを笑顔で迎えた。

「エイミーは明るく溌溂として社交的な娘でした。こんなことになってしまって、今も深い悲しみを感じずにはいられません。毎日乗り越えるのが辛いですが、それでも私たちは娘のために何でもするつもりです。」

エイミーさんの両親は、ブダペストのレストランに対し訴訟を起こしたそうだ。しかし店側は賠償責任保険に加入しておらず、結局エイミーさん側は損害賠償金を全く得ることができなかったという。

エイミーさんのおばにあたるジュリー・マーティンさんといとこのトムさんは、エイミーさんがこれから週4回にわたり受ける予定の集中理学療法や言語療法に毎月最大7,000ポンド(約100万円)もかかることから、「Amy May Trust(エイミー・メイ基金)」を設立し治療費を集めている。なお、NHS(英健康保険サービス)はその他のエイミーさんにかかる必要な費用をカバーすることになっているそうだ。この基金ではアレルギー疾患への注意喚起とともに、エイミーさんのように重度のナッツアレルギーを抱える人たちが、飛行機に搭乗する際に直面する事態を改善する目的でもキャンペーンを行っており、ジュリーさんは次のように語っている。

「エイミーは自分のアレルギー疾患に十分すぎるほど注意していました。こんなことは起こってはならなかったのです。この悲劇により、エイミーの両親の人生も大きく変わることになりました。彼らは、エイミーが介護施設から戻ってくるのをずっと待っていました。でも、24時間ケアが欠かせない娘の世話を、これから自分たちでしていくとなるとやはり大変です。それでも彼らは娘のために人生を捧げる覚悟をしていて、とても献身的です。エイミーは話すこともできずケアが必要な身体になりましたが、理解はできているのです。とはいえ、このような状況はとても辛いもので、エイミーに起こった悲劇をどの家族にも味わってほしくありません。」

このニュースを知った人からは、「旅先でこんな目に遭うなんて本当に悲劇だ」「でもやっぱり重度のアレルギーを抱える人は、家で食事したほうが安全だよね。こんなふうに店側が責任も取れないならなおさらだよ」「今後の治療も順調にいきますように」「人生って本当に不公平。素晴らしく輝かしい将来を持った人がこんな状況に陥るなんて。読むのが辛かった」「これからはご両親も大変だけど、エイミーさんは家族に愛されているからいいね。素晴らしい身内を持って幸せだと思う」といった声があがっている。

画像は『BBC News 2019年3月8日付「Nut allergy woman returns to Essex home after five years」(SUE SHEAD)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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