深刻な食物アレルギーを抱える人にとっては、自宅以外での食事には細心の注意を払わなければならず、万が一のことが発生し手遅れになるととんでもない悲劇を生む結果となってしまう。2014年に旅先でアナフィラキシーショック症状に陥った重度のナッツアレルギーを抱える女性が、このほど病院と介護施設を出てようやく5年ぶりに両親の住む家に戻ったという。『BBC News』『Mirror』などが伝えている。
ITV(英民放番組)のプロデューサーだったエイミー・メイ・シェッドさん(31歳)は、2014年に友人と旅行でハンガリーのブダペストを訪れ、レストランで食べた料理により一生が大きく変わる悲劇に見舞われた。
重度のナッツアレルギーを抱えていたエイミーさんは、万が一ショック症状が起こった際にそれを緩和させるためのエピペンや薬を常に持ち歩いており、学生時代もなんとか大事に至ることなく過ごしてきた。ブダペストのレストランでエイミーさんは現地の言葉で書かれたカードを店のスタッフに3回も提示し、料理にナッツが入っていないことを確認した。しかし一口食べたチキン料理で激しいアナフィラキシーショックを起こし、6分ほどエイミーさんは心停止状態に陥った。この時、脳に大きなダメージを負ってしまったという。
エイミーさんは部分的に体が麻痺したことで日常生活が困難になり、まともに話すことも見ることも不可能になった。1年間、「St Thomas’ Hospital(聖トーマス病院)」と「Putney Neurological unit(パットニー神経科病棟)」で治療を受けた後、