英ノース・ヨークシャー州で昨年、有名カレー店からテイクアウトされたカレーに入っていたピーナッツにより、激しいアナフィラキシーショックに見舞われた30代の男性が死亡していた。ついに始まったその裁判の行方に大きな注目が集まっている。
重度のピーナッツアレルギーを持つ男性がテイクアウトのカレーで死亡するという事件が起きたのは2014年1月、ノース・ヨークシャー州イージングウォルドの高級インド料理店「Indian Garden」であった。店のモハンメド・カリク・ザマン(写真・左)という52歳のオーナーが過失致死罪で起訴されていたが、いよいよ始まったその裁判については近年カレーにおける食品偽装問題に揺れる英国だけに、業界ばかりか多方面の人々が強い関心を持って見守っている様子だ。
この事件で命を落としたのは、シェフィールド出身でバーのマネージャーをしていたポール・ウィルソンさん(38)。カレーをヘルパービーにある「Oak Tree Inn」内の自分が勤務するバーに持ち帰り、そこで食べてアナフィラキシーショックを起こしたものとみられている。法廷で明らかになったのは、カレーには風味付けのためにアーモンドが使用とされていたものの、安価に抑えるため実際にはピーナッツが加えられていたという事実。メニューに示されている成分表示に偽装があったことは厳しく問われるであろう。
またザマンは移民の雇用に関して「2006年移民、庇護及び国籍法(Immigration, Asylum and Nationality Act 2006)」に反する行為があったとして、こちらについても罰せられるもようだ。ウィルソンさんにそのカレーを提供した38歳の従業員も逮捕されていたが、起訴は免れていた。
※ 画像はtheguardian.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)