ザッカリーとシャイアンがドラッグの問題を抱えていたことを明かしていた。シャイアンは逮捕前の2~3週間前、ザッカリーは逮捕の2か月前に覚せい剤を使用していたようだ。ダニーさんは、ザッカリーが10代の頃から薬物に手を出すようになったこと、後に結婚・離婚をして7歳になる子供はオクラホマ州にいる両親の家に預けられていること、またシャイアンとの間に別の娘もおり、スターリン君の誕生を機にシャイアンの実家ライスビル近くの住居からアルタ・ビスタに引っ越したことを打ち明けた。ザッカリーと電話でよくやりとりをしていたというダニーさんは、トラック運転手をしていたザッカリーが仕事で何日も家を空けるため、「留守の間スターリンは1週間も着替えをさせてもらっていないようだ」と漏らしていたことも明かしたが、「子育てはあくまでも両親2人の責任」と、我が子を死に追いやったことへの責任を果たすべきだと言及していた。
今回、2人の被告に対して別々に公判が行われているが、シャイアンもザッカリーも第一級殺人罪については無罪を主張している。10月30日に行われた裁判で、ザッカリーは「子供の世話はシャイアンに任せていた」と発言。また、ザッカリーの弁護人は「スターリン君の死は犯罪被害によって引き起こされたものではなく、悲劇によるものだ」と擁護した。しかし捜査にあたったチカソー郡リード・パロ保安官は「究極の育児放棄という事実に他ならない。我が子の命にまるで無関心だということが明白な状況だった」と述べており、検察側も「被告は子育ての経験がある父親だった。2歳の娘は元気な状態で一緒に暮らしており、被告は食料や育児に必要なものを買うだけの経済力があったにもかかわらずスターリン君の育児を放棄していた。スターリン君の死は、被告により直接もたらされたものだ」と反論した。
更に通報を受けて現場に駆け付けた看護師でEMT(救命救急士)のトニー・フレドリッチさんは、「スターリン君は目を開けたままの状態で亡くなっていて、胸に触れると衣服は硬く、毛布を動かすと無数のハエが飛び出してきた」「子供の死に対して父親は何の感情も表さず、淡々と遺体のある場所へと案内した」と証言した。今後もザッカリーの公判は続き、シャイアンの公判も後に行われる予定となっている。
画像は『People 2018年11月1日付「Iowa Baby Died from Diaper Rash When He Was Allegedly Left in Baby Swing for Days: Prosecutor」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)