これがDVを連想させることを懸念した「TLC」側が同曲の収録を却下したことで、「ジャイヴ・レコード(Jive Records)」と契約したばかりでルイジアナ州出身の15歳の少女ブリトニーが歌うことになったのだ。そして歌詞はそのままに、タイトルのみ『Hit Me Baby One More Time』から『…Baby One More Time』へと変更し、1998年3月にブリトニーはマーティン氏の待つストックホルムへと向かい、同地でこの曲をレコーディングした。
ミュージックビデオを指揮したナイジェル・ディックさん(Nigel Dick)は、当時のブリトニーについて「とてもプロフェッショナルで頑張り屋だった」と述べている。ブリトニーもあるインタビューのなかで「校内での撮影や、制服姿でダンスを踊るというのは、私のアイディアだったのよ」と発言、のちに舞台裏を語るインタビューでもこのように明かしている。
「撮影現場を初めて訪れた時、そこに大勢の人がいたのを覚えてるわ。そんなに大きなプロジェクトだなんて想像もしてなかったから、『もうどうしよう!』って慌てたのを覚えてる。」
「いろんなシーンを撮ったから、あとでそれが1つの作品になる時、一体どんな風に仕上がるのかしら?ってナーバスだったけど、完成したミュージックビデオは素晴らしくて、友達と何度も繰り返し見たの。」
そんなブリトニーの初々しさが詰まった『ベイビー・ワン・モア・タイム』は、20年が経過した今もツアーで一番盛り上がる名曲で、ブリトニーのYouTubeページでの動画再生回数は、なんと3億6800万回を超えている。
ブリトニーのInstagramには、
「『ベイビー・ワン・モア・タイム』20歳の誕生日、おめでとう!」
「あの頃と変わらずあなたを応援してるわ」
「まだまだこれからの20年もどんどん活躍してほしい!」
など、この記念すべき日とこれまでの数々の偉業を称えるメッセージが続々と届いている。この日はカリフォルニア州のラジオ各局も同曲をこぞって流していたが、おそらく全米中で『ベイビー・ワン・モア・タイム』がヘビロテしていたことだろう。
低迷期には「わずか55時間の結婚生活」「丸刈り」「激太り」などで「お騒がせセレブ」のイメージが定着してしまったこともあったブリトニーは、現在ショーンくん(13)、ジェイデンくん(12)という2人の息子のシングルマザー。交際中の年下恋人で、モデルやパーソナルトレーナーとして活躍するサムさん(Sam Asghari)との関係は順調、そして来年2月からは「Park MGM Las Vegas(パーク エム・ジー・エム ラスベガス)」にて新たなショー「Britney: Domination」がスタートする。公私ともに絶好調のブリトニーは、20年の年月が経った今も“今世紀最大のポップ・アイコン”として世界中を魅了し続けている。
画像は『Britney Spears 2018年9月27日付Instagram「#tbt photo: Herb Ritts」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)