悪魔のような母親によってわずか9歳の少女が命を奪われた悲しい事件は、カナダ・アルバータ州カルガリーの北部で起こった。
ローラ・コワード(50歳)が実の娘アンバーちゃんを殺害したのは、前夫デュアン・ルシアスさんとの長期にわたった離婚手続きがようやく終わり、父親のルシアスさんがアンバーちゃんの親権を全面的に勝ち取った数日後のことだった。
コワードは友人らに「娘に星を見せに行く」と言い車で連れ出した。しかしその目的は娘を殺害することであった。カルガリーからおよそ96.5キロの人里離れた場所へ車を走らせ、睡眠薬をアンバーちゃんに飲ませた。車内で眠ってしまったアンバーちゃんをそのまま車に置き去りにしたコワードは、車に火を放ちアンバーちゃんを殺害したのである。
アンバーちゃんが行方不明になってから2日後にコワードは殺害容疑で逮捕されたが、なぜ実の娘を殺害したのかという動機に至ってははっきりと述べていない。しかしルシアスさんは「娘を殺したのは、父である私に復讐するためとしか考えられない」と話している。
検死の結果、アンバーちゃんの死因は低体温症、煙の吸入による一酸化炭素中毒死であることが判明した。実の娘をこのように惨い方法で死に至らしめた母親に対する社会からの怒りは激しく、愛する娘を亡くした父のルシアスさんの悲しみは計り知れない。
ルシアスさんはコワードの判決を知った後、悲しみを堪えながら「娘が生まれた時から、あの子は私の人生の光でした。いつも元気で話し好きで楽しみに満ち溢れていました。私はもう、娘の成長していく姿を見ることはできません。どんな判決もアンバーの死には不十分です。子供を見送らねばならないことほど辛いことはありません。私が願うことはたった一つ、他の子供たちがアンバーのように両親の離婚に悪利用されて傷つかないことです」と語ったという。
第一級殺人罪で起訴されていたコワード被告だが、2月には罪を認めて第二級殺人罪を懇願した。しかしながらコワードが犯した罪は大きく、結果的に第一級殺人罪で無期懲役が科せられ18年間仮釈放も認められないという判決が下された。このニュースを知った人たちからは、母親のあまりにも身勝手過ぎる理由で命を奪われたアンバーちゃんを悼む声があがっている。
出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)