大阪生まれのAKIRAMEN(28)は、14歳でヒップホップと出会い、インターネットで配信したり、関西のライブシーンでも活躍。その後、ハワイに渡った彼は、アロハ・スピリットあふれるハワイの人々との出会いを通じ、ハワイの文化と歴史、ハワイアン音楽の世界を知ることになる。
そんな彼が注目したのが「パイナップル」だ。パイナップルがハワイで「ホスピタリティ(おもてなし)」のシンボルであることを学んだ彼は、当時通っていた大学の授業でパイナップル畑を観光ガイドすることになった。そのときに先生から「ラップでガイドをしてみたら?」と提案されたのがきっかけで生まれたのが『Pineapple Rap(パイナップルラップ)』だ。この曲はクラスメートにも大ウケで、その日のうちに友達から「パイナップルマン」と呼ばれるようになった。2014年11月のことだった。
その後、AKIRAMENはワイキキでストリートライブを行うようになる。ホスピタリティの精神をパイナップルに込めて人々に届けようと考えたためだ。パイナップルグッズを揃え、パイナップルのコスチュームを着て、まさに見た目も“パイナップルマン”になり、ただひたすら『Pineapple Rap』を熱唱する日々。ハワイの地元メディアでも取り上げられ話題となり、通りすがりの人から「あ、パイナップルマンだ!」と声をかけられるほどの存在になった。
そんなある日、彼に衝撃が走る。ピコ太郎の『PPAP』の動画を見たのだ。「しまった! 先にやられた!!」と思わず口から出てしまったという。『PPAP』は瞬く間に世界的な人気を集め、ストリートで歌うAKIRAMENは、なぜか観光客から「ピコ太郎だ!」と指を差されてしまう始末。そんな状況にも彼は前向きに「2017年は、ピコ太郎さんのように『Pineapple Rap』のヒットを目指したい」と意気込んでいる。昨年12月には『Pineapple Rap』を含む4曲入りCD『ALOHAMAN(アロハマン)』をリリース、念願のハワイデビューを果たした。
ピコ太郎は『PPAP』の後に『I Like OJ』というオレンジジュースをテーマにした曲を発表したが、AKIRAMENは「あくまでも私はパイナップルラップ一本にこだわっていきたい」とパイナップルへの思いは強い。そして「夢のような話ですが、『PPAP』×『Pineapple Rap』のコラボレーションができたら楽しそうですね」「いつか世界で注目されて、彼のように世界の人たちをハッピーにできるような存在になりたいです!」と熱く熱く語っている。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)