2月22日、彼女が『関取花 公式ブログ』で「先日渋谷の街を歩いていたら、ある看板が目に入った」というのがドラマ『奪い愛、冬』の巨大ポスターだ。ただ、彼女は今話題の水野美紀による迫真の演技や三浦翔平演じる“康太”が壊れていく展開には関心がないようで、そのワード自体に食いついた。やがて「『奪い愛』のあとに続く文字が、『冬』以外だとどうなんだろう」とイメージを膨らませる。
「『奪い愛、春』…あまりにも統率が取れてなさすぎる。それならいっそ『ばっち恋、春』とかの方が良い。(超ダセェ)」などと春夏秋を当てはめた後に「どの季節と合わせても相性が良い言葉」を見つける。「『食べ放題、春』春野菜ですかね」「『食べ放題、夏』ビール片手にバーベキューでしょう…」など四季を楽しむと「もはや、『奪い愛、食べ放題』でも良いんじゃないか。そこはかとない大家族感。視聴率もバッチリでしょうね」とまとめに入る。
しかしその妄想のおかげで食欲がわいてしまい「今朝鏡を見て、そのレゴブロックの人形のような体型に絶望したばかりではないか!」「生まれ変わったら石田ゆり子さんになりたいと切に願ったばかりではないか!!」と自制する。そんな葛藤の中から出た言葉が『めちゃ食べたい、肉』だった。『奪い愛、冬』からそこに至る発想力が彼女の作品にも生かされているのだろう。
同じ22日、彼女はニューアルバム『君によく似た人がいる』(2月15日発売)の宣伝を兼ねてラジオ局・FM福岡(FM FUKUOKA)を訪れていた。朝からゲスト出演した『モーニングジャム』では、中学時代にバスケ部に入っていたが高校から音楽の道に進んだことを話した。バスケ部の引退試合を終えて皆でカラオケに行きKiroroの『Best Friend』を歌ったところ「泣かせにかかるあざとい選曲だったが、皆は“ずっと友達でいようね”と泣いてくれた」という。
子どもの頃から褒められることが少なかった彼女は「これはもしかしたら、歌ならばゼロからでなく2、3…5くらいから始められて人から褒められるかもしれないな」とその道に進む決意をしたのである。ただ、曲作りに関しては「基本的に、書ける時は書ける、書けない時は書けない」という自然体でシンガーソングライターによくある「気づいたことをメモったり、思いついた詩をノートにまとめたりとかは全くない」そうで「その時間があるならば、週刊誌を立ち読みするか、寝るか、食べるか飲んでるか…」と彼女らしい。
歌詞を書く際に「無理をすると私の場合は頭でっかちになっちゃうので、説明臭い歌詞にすぐなってしまう」「いろんなものがやっと消化できたときに出るみたいで、そのタイミングは自分でもよく分からなくて」「もしかしたら次にアルバムが出るのは5年後とかになるかも」と言いつつ慌てて「頑張らないといけないんですけど」と笑っていた。
前述の『奪い愛、冬』からの流れに続きがあるかは分からないが、作業的ではなく自身から滲み出るように曲作りするのが関取花流なのだ。アルバム『君によく似た人がいる』には『べつに』や『また今日もダメでした』から『もしも僕に』までさまざまなカラーの楽曲が収められており、今回は「特に曲によって歌い方を変えてみた」という。“関取花”の本領を発揮した1枚と言えるだろう。
出典:https://www.instagram.com/dosukoi87
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)