2月6日に放送されたラジオ番組『坂本美雨のディアフレンズ』(TOKYO FM)にTHE BAWDIESのROY(ボーカル、ベース)とJIM(ギター、コーラス)がゲスト出演した。その際にこの短編映画『NEW』について触れると、ROYは「ロックバンドが俳優なんて大丈夫か?」と思われないかと懸念する。役作りという点ではビートルズの映画に“ビートルズ”が出演するように、“THE BAWDIES”の役で出演するので違和感はないという。
ただ、メガホンを取った草野翔吾監督の思う“ROY”がありROY自身が「俺そんなかな?」と新たな自分を見つけて演じるところもあった。そうした意味で映画ならではのTHE BAWDIESを見ることが出来そうだ。2人は内容についてはネタバレを避けて深く掘り下げなかったものの、「わちゃわちゃした映画かと舐めてもらっては困る」と言い切る。先日、試写会を行ったところ観客(ファン)も気楽に構えていたが、映画が進むうちに「ハンカチを取り出して、ずるずると音を立てる」人が少なくなかったそうだ。
概要はアメリカ映画『ブルース・ブラザース』にも通じるような設定で、落ちぶれたライブハウスをTHE BAWDIESが立て直すというドラマになっている。ちなみにROYとJIMは昭和の臭いがする「ねちっこい、劇団風で芝居がかった」演技で、TAXMAN(ギター、ボーカル)とMARCY(ドラム、コーラス)は「今風でナチュラル」な演技が持ち味ということだ。
アルバム『NEW』本体の話になるが、アーティストでもあるパーソナリティの坂本美雨がTHE BAWDIESについて「最初からロックンロールを今の世に届ける使命感のようなものがあり、今どき珍しいバンドだなと思っていた」と明かしたところ、2人とも喜んでいた。
ROYとJIMが高校を卒業する前に、街のCDショップに入った時のことだ。まだロックンロールが何かを知らなかった2人は、店内に流れる“ザ・ソニックス”というバンドの音楽を聴いて60年代のものとは気づかず「新しい音だ!」と衝撃を受けた。その時から「僕らと同じように、昔のロックンロールを聴いて感動する若者がいるはず」「(古き良きロックンロールの)CDを無料で配りたいほどの衝動だったが、それは無理なので僕らがバンドで届けようというのが原点」だと振り返る。
本作では楽曲によってそれぞれ3人のエンジニアに依頼するなど音質にもさらにこだわった。「カッコつけるわけではなく、モテたいとか有名になりたいとかではなくこれが僕らの原点」と熱く語るROY。メンバーは高校時代にバスケットボール部だったことから体育会系で上下関係のしっかりしたところがあり「ライブでは年上の観客もいるので、丁寧な言葉遣いになってロックバンドっぽくない」と笑う。骨太なロックンロールサウンドとそんなキャラクターのギャップもTHE BAWDIESの人気の秘密だろう。
出典:https://www.instagram.com/thebawdies
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)