「シワシワに萎え、ガサガサしてまるで魅力がない。俺の若々しさ、男らしさはどこへ行ったんだ…!?」
それなりの年齢に達した男性なら、自分のあるボディパーツについてそんな風に考えてしまうことが一度や二度はあるのかもしれない。それはなんと陰嚢。“そこに再びぷるるんとした感触を与え、ぷっくりとサイズがアップすれば男としての自信や若々しさを取り戻せるのではないか”という発想のもと、形成外科医の間では何年も前から陰嚢ボトックス施術についての試行錯誤が続けられていた。それがついに“Scrotox”という名で完成し、ニューヨーク市ではいよいよ施術が始まっているそうだ。形成美容外科を営むマシュー・シュルマン医師は英メディア『thesun.co.uk』にこう話している。
「値段も高くない今やありふれたボトックスですが、美容外科も男性泌尿器形成外科も『この国の男性にそんな需要があるものか』と言い、ほとんど期待していませんでした。ところが美容外科業界誌の『Cosmetic Surgery Times』が今年の初夏に陰嚢ボトックス注入術を大きく紹介し、一躍注目の的となったのです。」
「男性が女性の陰部に若々しい外見を求めるのと原理は同じなのです。陰嚢の若々しさを得ると男性は男としての自信や魅力まで取り戻すようです」というシュルマン医師は、その施術には別の大きなメリットが確認されていることを挙げる。「ボトックス注入には発汗を少し抑える効果もあるのです。陰嚢からの発汗やそれに伴うムレなどに悩んでいるという男性は多く、実際にScrotoxは自転車や陸上競技をしている男性の間で話題となっているのです」とも添えている。
その施術をすでに導入したニューヨークの皮膚科「Dermatology & Laser Center」で診療部長を務めるジェシー・チャン医師は、局所麻酔のクリームを塗布し、痛みもなくいとも簡単に施術が完了するため今後の需要アップに期待を寄せている一人である。ただし「睾丸がシワシワにたるんだ陰嚢に包まれて垂れ下がっていることにはそれなりのワケがあるのです」とも説明する。精子の命を守る睾丸の理想的な温度は31~33度であるためだ。
「ボトックス自体は安全ですが、そこを無視してボトックスをたっぷりと注入することは良くありません。そう考えると“ぷるるん”という触り心地の実現までは難しいのかもしれません」とチャン医師。シュルマン医師は外見的な面についても「睾丸を大きく見せることにこだわってボトックスをたっぷりと注入した場合、その重みで睾丸が下がり、むしろ伸びて垂れ下がった年寄りの陰嚢といった印象を与えがちです」と警告する。
どうやらScrotoxは子供が欲しいと考えている世代には奨励されないもよう。あくまでも性欲向上のため外見を若々しく改善したいと考えている年齢層、そして大変な汗っかきで股間が困ったことになっているという男性に勧められる施術であるようだ。
出典:http://www.mensfitness.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)