10月21日放送の『ぴったんこカン・カン』のゲストは、11月1日から東京・新橋演舞場で始まる舞台『三婆』に出演する大竹しのぶ、渡辺えり、キムラ緑子のベテラン女優3人だ。彼女たちの行きつけのお店を回ったり、一軒家を借りて里芋とお肉を使った「芋煮」を作ったりと、盛りだくさんの内容であった。
山形県出身の渡辺えりにとって、「芋煮」は郷土の大切な恒例イベント。そこで振る舞われる里芋を使った鍋料理には各家庭の味があり、彼女も母から受け継いだレシピがあるのだ。一緒に作る大竹やキムラに包丁さばきや料理の手際に問題は無かったものの、「芋煮」に思い入れが強い渡辺は作業の一つ一つに細かい指示を出す。
大竹、キムラそして安住紳一郎アナに材料それぞれの切り方を教え、不慣れな台所にある調理器具を探し回る渡辺は大忙しだ。じっとしていられないタイプの渡辺と、おっとりタイプの大竹とキムラ、そして同じくマイペースの安住アナの共同作業は全く噛み合わない。それでも何とか煮るのに時間のかかる里芋などの材料は鍋に入り、その時間を利用してキムラと安住アナがキノコ類の買い出しに出かけることになった。
台所には若干疲れ気味の大竹と、渡辺の2人が残った。「えり子さん割烹着が似合うね」などとたわいのない会話をしていると、渡辺が鍋から里芋を味見しようとした。煮え具合を確認したかったのだろう。だが次の瞬間、大竹やスタジオでVTRを見ていた出演者も「えぇ~!」と大声をあげることとなった。渡辺は菜箸で里芋を取り出すとかじりつき、残った部分を水道の流水で洗ってから再び鍋に放り込んだのだ。演技中でもなかなか見られないほどの表情で驚く大竹に向かって、「洗った洗った」と説明する渡辺。「噛まなかった?」と問い詰めるも、「だから洗ったって!」と“洗った”を渡辺は繰り返す。
しばらくして安住アナらが買い物から帰ると、大竹は台所におらず2階のベッドに横たわり仮眠をとっていた。「疲れちゃった」という彼女に、「気持ちわかります、だって(渡辺と)2人きりですもんね」と労いの言葉をかける。
出来上がった里芋のお鍋は大変美味しかったようだが、渡辺がかじった里芋は安住アナのお椀に入っていた。ここでも「洗ったって!」と繰り返す彼女に、「きれいとか汚いの問題じゃないんです」と渡辺より18歳年下の安住アナが静かに諭していた。
(TechinsightJapan編集部 みやび)