推定35万頭まで減少していると言われるアフリカゾウ。最近の調査によると、毎年3~4万頭ものゾウが象牙目当ての密猟の犠牲になっているという。
そういったゾウを守るために、禁猟地へと移動させる保護活動が行われている。マラウイのリウォンデ国立公園やマジェテ野生動物保護区からコタコタ野生動物保護区へと計500頭のゾウを大移動させるというプロジェクトは、保護活動史上最大の規模である。ヘンリー王子は第一群の261頭をコタコタ野生動物保護区へ移動させる手伝いを行った。
スタッフらはゾウに麻酔をかけてクレーンでトラックに積み、禁猟区へ運ぶ。暴れるゾウを捕まえるという危険な作業にもヘンリー王子は参加した。
アフリカンパークスの代表理事によると、幅広い分野の知識を持つヘンリー王子は動物にも物怖じすることなく接し、ゾウに麻酔をかけた後の補助や呼吸などのモニタリング、さらには発信機の取り付けなど重要な場面で活躍したという。またゾウだけでなくオスのサイやアンテロープ、バッファロー、シマウマなど1500頭以上もの野生動物の移動も行ったそうだ。
3週間にわたってこの活動を行ったヘンリー王子は「動物の数と生息できるエリアのバランスが大事です。個体数が増え棲みにくくなったリウォンデから余裕のあるコタコタに移動させることで、両方のエリアでゾウの頭数が増える。このような活動に加われたことは非常に素晴らしい経験となりました」とコメントしている。
このプロジェクトは今後、2017年夏に239頭を移動させる予定とのことだ。
出典:https://www.facebook.com/AfricanParks
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)