病院に向かう途中の救急車内で3~4分間、心停止した。父デイビッドさん(David)は当時について、「娘の状態は完全に反応がなく、私にはどうすることもできなかった」と振り返った。
病院で生命維持装置に繋がれたハンナさんだが、脳が腫れ、体の機能が完全に停止し、医師から臓器提供の提案を受けた両親は苦渋の決断を下した。
10日、病院の廊下では、ドナーに敬意を示す「見送りの儀式(オーナー・ウォーク)」が行われ、家族が別れを告げた後、ハンナさんの生命維持装置が外された。ハンナさんの主要な臓器は4人の命を救ったそうで、娘を失ったデイビッドさんはアナフィラキシーショックの怖さについて伝え、「このような思いをするのは私たちだけで十分だ。娘の臓器を提供することで、ほかの人に第二の人生のチャンスを与えることができればいい」と述べて肩を震わせた。
なお、ハンナさんの両親は日本時間12日、Facebookで娘の死について説明し、アナフィラキシーショックについてこう記していた。
「ハンナがベッドに横になった時、これまでには経験したことがなかったようなアナフィラキシーショックに襲われた。娘は呼吸が上手くできずに喘ぎ始め、右肺が虚脱し、私たちや救急隊員、医師らでは治すことが不可能なほど体調が悪化してしまった。生活の質について語るとかそんなレベルではなく、脳が致命的な損傷を受けていた。」
このニュースには「なんて恐ろしいのだろう。でも避けられた事故だったかもしれない」という声が多数あがり、次のような感想も寄せられた。
「なぜすぐにエピペンを打たなかったのか? 私の場合はベナドリルでは効かない。」
「アレルギー持ちなら、人にもらったブラウニーの材料を確認せずに食べるべきではなかった。」
「アレルギーが重度なら、常に2本のエピペンを携帯すべき。」
「アレルギー反応は回を追うごとに悪化する。なぜすぐに緊急通報をしなかったのか。悔やまれる。」
「これを教訓に、同じような事故が起こらないことを祈るよ。」
ちなみに2022年には、紅茶をかき混ぜたスプーンについていたわずかなミルクで、24歳の女性がアレルギー反応を起こして死亡した。
画像は『The Sun 「FATAL BITE Student, 19, dies after eating gluten-free brownie given to her by friend triggering fatal allergic reaction」(Credit: Facebook/Hannah Glass)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)