ここで予想外の獲物と遭遇することになった。それが、今回注目を集めたワニガメだ。
アートさんは、「ワニガメが釣り針に食いついた時、カークさんは『釣り糸の引っ張り方から見て、カメかもしれない』と言ったんです。彼の予想は正しく、すぐにカメが水面に姿を見せました。ただ、そのサイズは予想外でしたね」と振り返る。
釣り針がワニガメの足に引っかかってしまったため、ワニガメを船の上に引き上げて釣り針を外すことになった。ワニガメに噛みつかれると指を失うこともあるので、注意して作業を行わなければならない。また、ワニガメは絶滅危惧種として指定されており、捕まえることはできないのですぐにリリースする必要があった。
アートさんらは、噛みつかれないように細心の注意を払いながら釣り針を外し、わずか数分で無事にワニガメを湖へ返すことができた。アートさんは巨大なワニガメについて、このように明かしている。
「あのワニガメは巨大でしたよ。頭はバレーボールのように大きく、口はソフトボールが余裕で入りそうなほどのサイズでした。腕は私のふくらはぎくらい太く、爪は4インチ(約10センチ)ほどあり、まるでクマの爪のようでしたね。」
ワニガメをリリースする前に撮影された写真には、笑顔で巨大なワニガメと一緒に写るアートさんの姿が確認できる。鋭く長い爪を持ったワニガメの腕は太く、ゴジラを想像させるような恐ろしい見た目をしている。座っているアートさんの下半身を隠してしまうほど大きなワニガメの写真を見た専門家は、75年ほど生きていて、体重200ポンド(約90キロ)は超えているだろうと推測する。
予想外の獲物に時間を取られてしまったものの、翌日、1時間の奮闘の末にアートさんは狙っていたアリゲーターガーを釣り上げることができた。「新記録間違いなしの大きさでしたから、すぐに岸に戻って重さを量って記録し、生きたまま湖へリリースすることができました」とアートさんは話している。
釣り上げたアリゲーターガーの重さは188ポンド(約85キロ)だった。使用した釣り糸は4ポンドラインで、同釣り糸で釣り上げたアリゲーターガーの現在の記録は117ポンド3オンス(約53キロ)だったため、その記録を更新したことになる。アートさんは今回の記録をIGFAに申請中で、正式に認められるのを待っているそうだ。
モンスター級のワニガメの写真を見た人々からは、「クレイジーな大きさだ」「100年以上は生きていそう」「クッパ(人気ゲーム『スーパーマリオ』シリーズに登場するキャラクターでカメ族の大魔王)は本当にいたんだ!」などといった驚きの声が相次いだ。
ちなみに2019年7月にはタイで、80分の格闘の末に105キロの鯉が釣り上げられ、世界記録を更新していた。
画像は『Fox News 「Fisherman hooks prehistoric 200-pound alligator snapping turtle before catching monster alligator gar」(Art Weston)』『Mirror 「Brit angler lands world record 16.5st carp after fighting with beast for 80 mins」(Image: John Harvey/BNPS)』『New York Post 「Fisherman nabs 12-foot shark ― walks it back to sea in wild video: ‘Must have a death wish’」(Brandon Griffin via Pen News)、「Holy Mola: 3-ton ‘Hummer-sized’ sunfish sets record for biggest fish ever」(Jam Press/Atlantic Naturalist Association)』『Fox News 「Record-breaking fish caught in North Carolina: ‘Looked like a whale in the back of the boat’」(Brent Townsend)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)