まるで西部劇のワンシーンのようであった。縄は見事に子牛の後ろ脚を捕らえ、マックスさんはゆっくりと縄を引き寄せて子牛を無事に救出した。
その後、子牛は所有者のジョン・レーンさん(John Lane)のもとに返されたが、ジョンさんは「冬は家畜にとって最悪な時期だ」と明かしており、これまでに氷の張った池で5頭の子牛を失ったそうだ。
なおテックインサイト編集部ではマックスさんに、手術を受けたばかりにもかかわらず救援に応じた時の思いや、カウボーイとしてのスキルがどのように生かされているかを尋ねたところ、このように話してくれた。
「あの時は隣人が助けを必要としていて、子牛を救わねばならなかったんだ。カウボーイってやつは言いわけをせず、立ち上がって仕事をやり遂げるものだからね。日本のサムライと同じように『ZANSHIN(残心:常に周囲の様子に意識を向け警戒を忘れないこと)』の心構えを持ち、なにかがあれば全力で応じるんだ。」
「カウボーイの腕があったからこそ、私は子牛が寝そべった状態でも調整しながらロープを投げて足を捕えることができたんだ。それに今回の動画が注目を集めたのは、人々が助け合い、善を行い、命が救われるというポジティブなメッセージを求めているからだと思う。」
「それがカウボーイの投げ縄という方法だったことで、よりかっこよくみんなの目に映ったんじゃないかな。でも本当は私たち誰もが、助ける姿を見るのが好きなんだと思う。助けるのに理由なんていらないってメッセージがそこにあるからだと思うよ。」
「武士道とカウボーイの心構えは似ていて、成し遂げなければならないことがあったら、それを全うするために自分自身を犠牲にしなければならない時がある。自分に少しでも迷いがあれば、失敗する可能性があるんだ。」
カウボーイの真髄は、日本の武士道に通ずるものがあるというマックスさん。そんな彼は、地元で馬とラバを訓練する「Max Bishop Trained Mules and Horses」を運営しており、仕事や娯楽などの様々な需要に応じて、馬とラバを安全で信頼できるパートナーとして提供するために調教しているという。マックスさんは「いつでも隣人を助ける準備ができている」とも語っている。
画像は『KSLA News 12 2024年1月19日付「Cowboy rescues calf from neighbor’s frozen pond using lasso」(Source: KAIT)』『New York Post 2024年1月19日付「Cowboy rescues calf from neighbor’s frozen pond using a lasso: video」(KAIT 8)』『MSP Second District 2023年5月22日付X「And we know that if there are no pictures or video it didn’t happen」、2024年1月18日付X「Grand Traverse County」』『Fox News 2023年1月3日付「Indiana firemen rescue goose trapped in frozen sand along Lake Michigan shore」(Indiana Department of Natural Resources, Law Enforcement Division / AMAZING ANIMALS+ /TMX)』『ABC News 2022年2月1日付X「TO THE RESCUE: Colorado firefighter saves golden retriever」』『Melissa Kho 2019年3月9日付Facebook「Just witnessed something amazing: My hubby (and pup) rescuing two dogs trapped in the ice」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)