海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】ペットだったサル、野生に返すリハビリをした男性を2年ぶりに見つけ優しくハグ(ボリビア)<動画あり>

自由な時間があればONCAに足を運んだ。そして昨年12月、2年ぶりにマイカと会うチャンスに恵まれた。マイカが暮らす野生の群れはサンクチュアリーのすぐそばにあるそうで、サルたちは時折、森から姿を現すという。

ケイシーさんは当時の気持ちをこう明かす。

「マイカのリハビリは“一生忘れることがない思い出”として記憶していてね。多くの時間を過ごしたマイカや他のサルたちとの再会には心躍らせたよ。サルというのは頭がいいから、『彼らはきっと、私のことを覚えていてくれるだろう』と思っていたんだ。ただ、あれから2年も経っていたし、『嫌がることなく、自分のそばに来てくれるだろうか』という不安はあった。」

ところがその日、カメラを抱えて座っていたケイシーさんを見つけたマイカは、そんな心配を一蹴する驚きの行動に出た。

「私を見つけたマイカは、木の上から降りてきて歩み寄ってきた。そして温かい“ウェルカム”のハグをして、妊娠中のお腹を見せてくれたんだ!」と明かすケイシーさん。当時の動画では、マイカが長い両手をケイシーさんの肩に回し、顔を胸にうずめるのが見て取れ、ケイシーさんは嬉しそうに微笑むと優しくキスしている。

ケイシーさんはこの瞬間、「マイカが幸せに、そして自由に暮らし、野生の群れに貢献できるような存在になっていることに気付いて胸がいっぱいになった」と明かしており、思わず涙がこぼれたという。

サンクチュアリーのリハビリで多くの時間をともにしたケイシーさんを見つけたマイカは、木の上から降りて来て歩み寄り、肩に手を回して抱きしめた。ケイシーさんは胸がいっぱいになったという(画像は『Casey Cooper 2024年1月11日付TikTok「Mikah the spider monkey once lived in a tiny cage」』のスクリーンショット)

そしてこの時の動画をSNSに投稿したところ、次のような声が寄せられた。

「こんなに賢く素晴らしい動物たちをケージに閉じ込めて飼うなんて、野蛮。野生動物は自然の中にいるのが一番よ。」
「なんて美しい関係なのだろう。」
「野生動物のリハビリは決して楽な仕事ではない。ありがとう。」
「動物たちは心が純粋な人が分かるんだよ。」
「マイカはあなただったから安心し、そばに来てハグしたのよ。」

ちなみにマイカは、ボリビア北部に生息するペルークロクモザル(Black-faced black spider monkey)と思われ、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで、近い将来野生絶滅の危険が高い種である「絶滅危惧IB類(EN)」に指定されている。ケイシーさんは動画の大きな反響に驚きつつも、次のようにコメントした。

「この動画を見たからといって、『クモザルはいいペットになる』と考えないで欲しい。マイカのような野生動物を相手に何年も仕事をしてきても、噛まれたり傷つけられたり…ということを避けることはできないし、飼い主の手に負えなくなったエキゾチックな動物は、我々のようなサンクチュアリーでの長いリハビリが必要になるのだから。だからどうか違法な野生動物取引ではなく、我々のようなサンクチュアリーへの支援をお願いしたい。」

なおテックインサイト編集部がケイシーさんに「この仕事でこれまでに最もつらかったこと」を尋ねたところ、「保護しても、生き抜くことができないサルを見た時」との回答があった。ケイシーさんは以前、薬物やアルコール依存症で苦しんだことがあり、「野生動物のリハビリは、自分がリハビリをしていた頃と重なるんだ。全ての動物たちが必要なのは、彼らを心から信じてくれる人。『もうダメなのでは』と思われるケースでも、最終的に野生に戻っていくのを見ることができるのはとても幸せなことだよ」と語っている。

@cooperlost Mikah the spider monkey once lived in a tiny cage inside a tiny apartment by herself with no other monkeys to interact with. She was in jail. 4 years ago she was rescued by a wildlife sanctuary in bolivia. She spent 2 years there learning how to socialize with other animals and fend for herself in the wild. Fastforward to today, shes wild, free and pregnant and gets to be a MOTHER SOON! Not all sanctuary stories are succesful but when they are, we remember why we do the things we do for each creature that gets a second chance at a wild life. #theamazon #spidermonkeysoftiktok #keepthemwild #wildlifesanctuary #wildliferehab #wildliferescue ♬ Tishomingo – Zach Bryan

画像は『Casey Cooper 2024年1月11日付TikTok「Mikah the spider monkey once lived in a tiny cage」』『Save the Chimps 2023年6月15日付Instagram「Vanilla and Shake have been fully integrated into a large family group and were released onto their island home!」』『WeRateDogs 2023年10月27日付Instagram「This is Dora.」』『Liberia Chimpanzee Rescue 2022年9月27日付Facebook「Little boy Beckley meets all of his new family for the first time」』『CBC.ca 2023年7月17日付「B.C. man fired from job after saving moose calf on the highway」(Submitted by Mark Skage)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

米フロリダ州にあるチンパンジーの保護団体で2023年6月、28歳のチンパンジーが生まれて初めて空を見た瞬間がSNSに公開された(画像は『Save the Chimps 2023年6月15日付Instagram「Vanilla and Shake have been fully integrated into a large family group and were released onto their island home!」』のスクリーンショット)

米イリノイ州シカゴの動物保護団体が2023年10月、ビーグル犬が散歩する様子をSNSに投稿。この犬はもともと実験動物で、生まれて初めて外の世界を知った(画像は『WeRateDogs 2023年10月27日付Instagram「This is Dora.」』のスクリーンショット)

リベリアにあるチンパンジーのサンクチュアリーで2022年9月、チンパンジーの孤児がリハビリを終えて森の仲間に温かく迎えられる瞬間を捉えた動画が注目された(画像は『Liberia Chimpanzee Rescue 2022年9月27日付Facebook「Little boy Beckley meets all of his new family for the first time」』のスクリーンショット)

カナダで2023年6月、ある男性がヘラジカの子が1頭だけでいることに気付き救助した。しかしこの行動が会社の規則に違反したとみなされ、解雇を言い渡されてしまったという(画像は『CBC.ca 2023年7月17日付「B.C. man fired from job after saving moose calf on the highway」(Submitted by Mark Skage)』のスクリーンショット)

1 2