海外発!Breaking News

writer : tinsight-masumi

【海外発!Breaking News】2年間がん治療に耐えてきた女性、完全な「誤診」と判明しショック受ける(英)

2021年5月、医師に「がんの兆候はありません」と診断された。

がんと診断されたのち、腕にある悪性の腫瘍とみられる組織を2センチ幅で肩から肘の手前まで切除する手術を受けたメーガンさん(画像は『Megan Royle 2019年12月8日付Instagram「The Heal is Real!」』のスクリーンショット)

メイクアップアーティストの仕事に本腰を入れようとしたメーガンさんだったが、当時パンデミックということもあり仕事に影響が出たため、現在住むビバリーに引っ越した。そこで初めて受診した病院で、メーガンさんがこれまで受けてきた検査結果やスキャン画像などの記録を調べてもらったところ、医師から衝撃的な言葉を聞くことになった。メーガンさんには元からがんの兆候はなく、全てが完全なる誤診だったというのだ。彼女は当時のことをこう振り返っている。

「医師たちが私を椅子に座らせて、『がんはなかった』と告げた時、私はそれを受け入れるまでかなり時間がかかりました。普通ならすぐに安堵する気持ちになると思われるでしょう。ある意味そうかもしれませんが、この時の私は苛立ちと怒りの感情の方が大きかったのです。」

メーガンさんはその後、医療過誤を専門とする「ハッゼル法律事務所(Hudgell Solicitors)」を介して、「ロイヤル・マースデンNHS財団トラスト」と、最初に検査を受けたチェルシー・アンド・ウェストミンスター病院に病理学サービスを提供する「インペリアル・カレッジ・ヘルスケア・NHS・トラスト」を相手に訴訟を起こした。

そして訴訟がこのほど和解に達したことを受け、ロイヤル・マースデンNHS財団トラストの広報担当者は英メディア『Sky News』のインタビューに応じ、次のように語った。

「メーガンさんが受けた苦痛な経験について、私たちは心から謝罪したいと思います。そして今回、和解が合意されたことを喜ばしく思っておリます。」

また、インペリアル・カレッジ・ヘルスケア・NHS・トラストの広報担当者も「メーガンさんに与えた苦痛を深くお詫びし、犯してしまった過ちについて謝罪いたします。和解が成立したからといって、誤診がメーガンさんに及ぼした被害を埋め合わせることはできませんが、合意に至ったことは嬉しく思います」とコメントした。

メーガンさんの弁護を請け負ったハッゼル法律事務所のマシュー・ガスコイン弁護士(Matthew Gascoyne)は、このように述べている。

「メーガンさんは治療中、つらい思いを経験しました。そして誤診だったと知り、さらなる精神的なショックを受けたのです。これらのことは(誤診がなければ)完全に回避することが可能でした。」

「誤診が発覚したのは、彼女のがんの治療が終わって、その後のケアを別のトラストに所属する病院で受けた時でした。もしこれが発覚していなければ、メーガンさんはがんの再発を恐れて生活する状況にあったかもしれません。」

がんの治療のため入院したメーガンさん。治療中はつらい思いを経験したという(画像は『Megan Royle 2020年2月11日付Instagram「It’s Day 1 of my Treatment,」』のスクリーンショット)

当のメーガンさんは、10月27日に投稿したInstagramでこれまでサポートしてくれた人々に感謝を伝えつつ、「3年前の今頃はがんと診断されて先が見えない状態だったけれど、今は最高の人生を送っていると思います」と綴っている。

なお、テックインサイト編集部ではメーガンさんに、がん治療を受けた2年間でなにが心の支えになったのか、また誤診が判明した後に健康面やキャリア、私生活で受けた影響についてうかがうべく取材を申し入れている。

画像は『Megan Royle 2020年10月11日付Instagram「I’m either the biggest sesh head at the weekend or climbing rocks drinking sparking water…..」、2019年12月8日付Instagram「The Heal is Real!」、2020年2月11日付Instagram「It’s Day 1 of my Treatment,」』『Irish Mirror 2023年5月10日付「‘Doctors told me I needed to lose weight for years, but I actually had a six stone cyst’」(Image: Paisley Dylan)』『Metro 2023年9月28日付「Dad, 25, dies after doctor ‘thought tumour was a computer error’」(Picture: Eve Pateman / SWNS)、2020年1月3日付「Mum had both breasts removed after being wrongly diagnosed with cancer」(Picture: Sarah Boyle /SWNS)』『The Mirror 2022年8月13日「Mum-of-four who thought she was going through menopause given four weeks to live」(Image: Jam Press)』『real fix 2018年9月24日付「Five-Year-Old Girl Has Been Left Fighting For Her Life After It Took Doctors Two Years To Diagnose Her With CANCER(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

今年4月、卵巣嚢胞の摘出手術を受けたウェールズ在住の30歳女性。7年も「肥満」と誤診されていた(画像は『Irish Mirror 2023年5月10日付「‘Doctors told me I needed to lose weight for years, but I actually had a six stone cyst’」(Image: Paisley Dylan)』のスクリーンショット)

今年6月、激しい頭痛に襲われたイギリス在住の25歳男性。病院で検査結果の異変を“機械エラー”と誤診され、悪性腫瘍で死亡していた(画像は『Metro 2023年9月28日付「Dad, 25, dies after doctor ‘thought tumour was a computer error’」(Picture: Eve Pateman / SWNS)』のスクリーンショット)

2021年、頭痛と疲労感を訴えてかかりつけ医を受診したイギリス在住の48歳女性。「更年期障害」と誤診され、のちに進行性のがんが見つかっていた(画像は『The Mirror 2022年8月13日「Mum-of-four who thought she was going through menopause given four weeks to live」(Image: Jam Press)』のスクリーンショット)

2016年、乳がんで両乳房切除術を受けたイギリス在住の女性。翌年、医師から「乳がんは誤診だった」という衝撃的な事実が告げられていた(画像は『Metro 2020年1月3日付「Mum had both breasts removed after being wrongly diagnosed with cancer」(Picture: Sarah Boyle /SWNS)』のスクリーンショット)

英サウス・ヨークシャー州在住の5歳児。体調異変から2年後に悪性腫瘍が発覚し、家族は誤診した医師らに怒りを露わにしていた(画像は『real fix 2018年9月24日付「Five-Year-Old Girl Has Been Left Fighting For Her Life After It Took Doctors Two Years To Diagnose Her With CANCER(SWNS/REALFIX)』のスクリーンショット)

1 2