道端などで保護される野良犬や野良猫は、食べ物が満足に口にできず痩せて弱っていることが多い。しかし先月末、ロシアのニュースメディア『NN.RU』が伝えた野良犬は、歩くこともままならないほどの超肥満体だった。路上で保護されたというこの野良犬について、SNSではどのようにして必要以上の餌を得ることができたのかさまざまな憶測が飛び交ったが、獣医は「意図的に太らされたのではないか」とみている。このほどテックインサイト編集部では、超肥満体の野良犬を保護した動物保護施設の担当者に話をうかがった。
ロシア、ニジニ・ノヴゴロド州にある動物保護施設「Сострадание НН」が10月26日、ロシアのSNS「ВКонтакте(フコンタクテ)」に保護した犬の写真を投稿したところ、多くの関心を集めた。オスの中型犬と見られる犬は、のちに“クルゲッツ(Кругетс)”と名付けられ、同動物保護施設が管轄する獣医のもとに連れていかれた。
クルゲッツが注目を集めた理由は、超肥満とも言える体型にあった。体重が99.9キロもあり、誰もが「野良犬がなぜこんなにも太るのか?」と疑問を抱いたようだ。クルゲッツはその体型のせいで立ち上がるのも困難で、関節痛が酷く毎晩鳴き声をあげていたという。
保護したボランティアスタッフは、クルゲッツの肥満について「市場付近で食べ残しをあげる人が多いためかもしれません」と語っているが、クルゲッツの治療を行う獣医は「以前の飼い主が意図的に太らせたのではないか」と述べ、次のように続けた。
「クルゲッツは捨てられたと思うのですが、なぜこんな状態になるまで太ったのかは誰にも分かりません。しかしこれは飼い主の責任だと考えています。私たちの身体は食べたもので決まりますが、これはどの生物にも当てはまることです。きちんとした飼い主であれば、ペットの健康を考えて適切な食事を与えるはずです。」
「確かなことは言えませんが、元の飼い主がクルゲッツをこんなに太らせたのは、ユニークな見た目を作りたかったのかもしれません。犬は非常に活動的な生き物なので、適切な運動ができなければ体内のすべてのプロセスが壊れ始めることになります。」
クルゲッツは保護されてから1か月ほど経ったが、