体重65キロと言えば成人とほぼ同じ重さになるが、イギリスのペット医療センターに運ばれてきた中型犬の体重はこの数字を超えていた。ケーキやビスケットが大好きなこの犬は重すぎる体重のせいで命の危機にあったが、獣医とともにダイエットに励んだことで30キロ以上の減量に成功したという。驚きのビフォーアフターの姿を『Cheshire Live』などが伝えている。
昨年4月、英チェシャー州ホルムズ・チャペルにあるペット医療センター「Cheshire Pet」にイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの“フィリップ(Philip、9)”が飼い主によって連れてこられた。
フィリップの問題は見た目にも明らかで、体重が65.5キロもある肥満体型を理由に運ばれてきた。日本では身長172センチの成人の標準体重が約65.1キロなので、人間と同等またはそれ以上になる。またイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは中型犬で、標準体重は22~24キロとされているため2~3匹分の重さになっていた。
フィリップはケーキやビスケットなど人間の食べ物が大好物で、ここまでの体重になってしまったという。手に負えなくなってしまった飼い主は、フィリップを手放す決意をして同センターに受け渡した。
フィリップの担当となった獣医のエドワード・デイヴィスさん(Edward Davies)は、このように当時を振り返っている。
「これまで獣医として30年間働いてきましたが、フィリップほど太った犬は見たことがありませんよ。フィリップの足が体重を支えられていることに驚きですし、あまりにも大きすぎて何が問題なのか調べることすら困難でした。」
「フィリップの腹部にはサッカーボールサイズの腫瘤があったかもしれませんが、脂肪が厚すぎて気がつかなかったかもしれません。でも血液検査をしてみると、驚くほど異常がなかったんです。」
フィリップが同センターにやってきた頃、