首が後ろに反り返り、体がアルファベットの「Z」の形に曲がってしまった男性(19)が今年、北京で2度の手術を受けた。医師は「前向きで強さを持った彼に第二の人生を与えたい」とリスクを承知で手術を引き受けたそうで、男性は先月、希望を胸に退院した。中国のニュースメディア『中青在线』などが伝えた。
中国、山東省徳州市に住む江彦辰さん(Jiang Yanchen、19)は5月と8月、「真っ直ぐ立てるようになりたい」と北京大学第一医院で大手術を受けた。
江さんは幼い頃から、他の男の子と比べると活発とは言えず、首の筋肉が弱かった。また小学生になると大きな頭を支えきれなくなり、首が後ろに反るようになったという。そうして次第に体がアルファベットの「Z」の形に曲がってしまい、中学3年生になると首が背中に触れるほど反り返ってしまったそうだ。
そのため江さんは母、于梅英さん(Yu Meiying)に連れられ、いくつもの病院で検査を受けてきたが、原因や治療法も分からずに症状は悪化した。
ただ幸いなことに痛みは感じなかったそうで、身の回りのことはほとんど自分でこなしてきた。また常に楽観的で、勉学に励み、学校では椅子の上に上半身をのせるなど工夫して授業を受けてきたという。そして昨年、地元大学「徳州学院」をヨガマットに横たわりながら受験して合格し、現在は電力工学を学んでいる。
一方で于さんはここ数年、SNSやメディアを通して息子を治療してくれる医師を必死に探していたそうで、今回手術を執刀した北京大学第一医院の整形外科医、王宇氏(Wang Yu)とは5月に初めて面会した。
実は王医師は当初、手術をするかどうか迷いがあったそうで、