ゆっくりと動いていて頭のようなものがあることに気づき、紛れもなく何かの生物だと思ったようだ。そしてこの投稿には、100件以上の「いいね」が付けられ、次のような声が寄せられた。
「家を引っ越しするべきだね。」
「エイリアンVSプレデターから飛び出してきた生物じゃないの?」
「うちにもいるんだけど、一体なんだろうってずっと不思議に思っていたんだ。動くのを見るまではただの木の皮にしか見えないけど、本当に恐ろしいよ。」
同コミュニティグループに参加するユーザーはほぼオーストラリア在住者だが、この“謎の生物”の正体を知る人はいなかった。ところがあるユーザーが、オーストラリア博物館のウェブサイトに掲載された「サンダース・ケース・モス」の写真を紹介すると、投稿者は安堵したようだ。
オーストラリア博物館によると、サンダース・ケース・モスは蛾の一種で、投稿者が見つけたものと同じ種のイモムシのような蛾の幼虫という。そしてこの種は、口から出す糸で枯れ草や枝などを繋ぎ合わせて身を包み込むそうだ。
また同博物館は「都市部のフェンスや壁などにはこのような蓑を作るミノムシがよく見られます」と述べ、このように説明している。
「サンダース・ケース・モスは一生のほとんどを幼虫期であるイモムシとして過ごすため、種によっては1~2年ほど蓑で暮らすこともあります。メスの場合、一度蓑を作るとそこから離れることはありません。」
ちなみにオーストラリアでは今年7月、謎の昆虫を発見した男性が恐怖に慄きながらその生物の動画をSNSに投稿していた。まるでサソリのように攻撃的な行動をとるその姿は「地獄から来た生物」と呼ばれたものの、専門家によってナナフシ科の昆虫であることが判明した。
画像は『TrojanWabbit 2023年9月7日付Reddit「What the f@&k is this alien thing outside me house?」』『The Daily Star 2023年9月11日付「‘Alien-looking creature’ leaves homeowner freaked out after it moves」(Image: Australian Museum)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)