高齢のせいかサリーの状態が良くなることはなかった。なかなか良くならないサリーの姿を見て心を痛めたエイダンさんは、「少しでも浮力があれば泳げそうだ」と考え、サリーのために手作りのライフジャケットを作ることを決めた。
ライフジャケットの材料としてビキニの紐とコルクの2つを用意したエイダンさんは、ビキニの紐で輪を作り、その上部にコルクを取り付けた。そしてサリーの体に合わせて輪の大きさを調節して装着すると、サリーは体を起こして再び元気に泳ぐことができるようになったのだ。
エイダンさんは特製ライフジャケット着用前後のサリーの姿を動画で撮影しており、着用前は体が真横になった姿勢のまま、尾びれを動かして必死に泳ごうとするサリーの姿が映っている。そしてカラフルなビキニの紐にコルクが付いたライフジャケットが映し出された後には、ライフジャケットを身に付けて自由に泳ぐサリーの姿が確認できる。サリーは水槽の底にいても自力で泳いで水面に顔を出せるまでになっており、好きな深さまで泳ぐことができるようになっていた。
実はこの動画はエイダンさんが2016年11月6日にFacebookに投稿したものだったが、現地時間今月11日に自身のTikTokアカウントに投稿すると、再生回数が1千万回を超える大いに注目を集めた。コメント欄には「なんて素晴らしいアイディアだ」「金魚も嬉しそうにしているのが分かるよ」「商品化するべきだね」などエイダンさんのアイディアに称賛の声が相次いでいた。
今回エイダンさんのアイディアでサリーは再び元気に泳げるようになったが、ペットの健康情報を発信する会社「PetMD」に水生動物獣医師として勤めるジェシー・M・サンダースさん(Jessie M. Sanders)は、「魚の体に何かを取り付けると、皮膚や粘液の分泌に悪影響を与える可能性があります。どんな種類のデバイスだとしても、長期的な治療の代わりにはなりません」と話しており、今回のライフジャケットのようなものを魚に取り付ける際には獣医とよく相談することを勧めている。
なお2019年7月には、病気で逆さまになってしまう金魚のため飼い主が専用の“車椅子”を作ったところ、寿命が延びたというケースが話題を呼んでいた。
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画像は『Aidan 2023年3月12日付TikTok「The story of Sally the fish!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)