少年の指はロボットに挟まれてから20秒ほど経ったのちにようやく解放された。
しかし『Baza』によると、少年の指は傷ができて骨折していたとのことだ。モスクワ・チェス連盟の副会長を務めるセルゲイ・スマジン氏(Sergei Smagin)は、事故が起きた原因は少年がロボットの行動を待たずに自分の駒を動かしてしまったことによる誤作動だったと示唆しており、次のようにも語った。
「少年は大丈夫です。早く回復するために現在は指にギプスをつけています。少年は安全上のルールに明らかに違反しました。ロボットの動きが終わるのを待ってから手を動かすべきだったのです。これは私が知る限りで非常に稀なケースです。」
ちなみに怪我をした少年はクリストファー君(Christopher)という名前で、ロシア国内で9歳以下の部門でトップ30に入る天才チェスプレイヤーだという。そしてロボットは少年と対戦する前に別のプレイヤーとすでに3試合対戦しているが、何の問題もなかったそうだ。
またスマジン氏はメディアのインタビューに応じ、「あくまでも偶発的なものだった」として「ロボットは間違いなく安全だ」と強調している。今後ロボットは処分されることはないようだが、保護システムなどの機能を搭載する必要があるそうだ。
画像は『DTF 2022年7月21日付「Робот-шахматист сломал палец семилетнему ребёнку на турнире в Москве ― мальчик доигрывал в гипсе」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)