たまたま近くを通りかかったサバ州消防局のファルハン・スフィヤン・ボルハン副局長(Farhan Sufyan Borhan)だった。
ファルハン副局長は当時について「現場から500メートルほど離れた職場に向かう途中でしたが、緊急事態を知ってラヒマさん夫妻のもとに駆けつけました。そして彼女を落ち着かせ、車内で誕生した赤ちゃんのへその緒を縛り、救急隊の到着を待ちました」と明かした。
その後、救急隊による応急処置を受けたのち母子は病院に搬送された。健康状態は良好で無事に退院したラヒマさんは、地元メディアに対し「消防署のみなさんをはじめ、私たちを助けに来てくれたすべての人に感謝します」とコメントした。
ファルハン副局長は6月3日、ラヒマさんと生まれたばかりの赤ちゃんの自宅を訪れて2人を祝福し、次のように述べた。
「出産に携わるのは初めての経験でしたが、私たち消防隊員は緊急出産を含むあらゆる事態に対応できるよう訓練を受けています。なので私は自分の義務を果たしただけです。自分の周りで起きていることを常に意識し、困っている人を助けられるように日頃から準備しておくことが大切です。そういった意識が大切な命を救うことに繋がるのです。今回、母子の出産にあたって周りの人々は非常に協力的で、そのおかげで無事に赤ちゃんを迎えることができたことに深く感謝しています。」
画像は『The Star 2022年6月5日付「Firemen always ready to expect the unexpected」』『New Straits Times 2022年6月4日付「Mother who gave birth in traffic jam thankful to public, fire and rescue dept」(NSTP/ JUWAN RIDUAN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)