“ピン芸人”が特殊なジャンルとして扱われていることだという。
塙から「キングオブコント出れないのがよく考えたらおかしいって升野さん言ってたじゃないですか」と過去の発言について触れられると、笑いながらも「おかしいよね?」と語気を強めたバカリズム。「出れるようになったら『R-1』の意味がなくなるとかそういう問題も出てくるからあれだけど」としながらも、『キングオブコント』や『M-1グランプリ』などトリオやそれ以上の人数でもジャンルさえ満たしていれば出場できる賞レースにおいて、ピン芸人だけが出場できない規定があることに「『すっこんでろ!』って(言われている気分)」と疎外感があることを明かした。
また、「コント師」として名前を挙げられるコンビはあれど「ピン芸人はコント師として挙げられない」と指摘したバカリズム。自身のネタもコントが中心のため普段からあえて“1人コント”と口にしているそうだが、最終的には「ピン芸っていわれちゃう」と“ピン芸”として一括りにされることが多いという。だからこそ、ピン芸人が集結する『R-1グランプリ』は多種多様な芸風を一定の基準で審査する必要があり、同大会の審査員経験もあるバカリズムは「ちゃんと自分のなかに基準を持ってないと」とその難しさを語っていた。
一方で、塙から「R-1グランプリで決勝行ったメンバーが全く出てないわけじゃないですか」と人気を維持する難しさについて尋ねられると「それは単純にレベルの差じゃないの」と厳しい一言も。「人数も少ないから当然戦力も下がる」とし、1人だからこそ個人のレベルアップが必要だと説明していた。
随所にピン芸人ならではの厳しさをうかがわせたバカリズムのトークであったが、終盤には「ピン芸の人の方がかっこいいじゃん」「孤高感がある」とその魅力を語る一幕も。コンビ解散直後からストイックに笑いに向き合い、表現者としてもクリエーターとしてもさまざまな引き出しも持つバカリズムにとっては、“ピン”という活動方法はうってつけなのかもしれない。
画像2枚目は『ナイツ塙 2022年4月19日付Twitter「バカリズムさんと「ピン」について語りました」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)