今年2月、イギリス在住の生まれつき左手のない7歳の男児が「バイオニックアーム(筋電義手)」を手に入れた。それは筋肉を動かそうとする時に生じる微弱な電気を読み取ることで細かい動きができる義手だ。昨年にモニターとして「バイオニックアーム」を試着した男児は、すぐにその技術に魅了され「自分の腕がほしい」と切望したそうだ。完全オーダーメイドのため200万円以上と高価だが、男児の夢を叶えるために母親がクラウドファンディングサイトで募金ページを立ち上げたところ、わずか数週間で目標額を達成したという。自分のために作られた義手を手に入れた男児は現在「自転車にも乗れるようになった」と大喜びしている。『Metro』『The Mirror』が伝えた。
英ベッドフォードシャーのイートン・ブレイで暮らすジェイコブ・ハイアット君(Jacob Hyatt、7)は左手を持たずに生まれてきた。
母親のバーニスさん(Bernice、33)は、これまでジェイコブ君が自立した生活ができるように様々な工夫をしてきた。だが成長するにつれてジェイコブ君の苦労をより意識するようになったそうで、このように明かした。
「妊娠20週の検査で初めてジェイコブの左手がないことを知りました。妊娠初期に腕の発育が止まってしまったのです。それでも私は息子の個性を大切にしながら、自信を持ってたくましく育ってくれたらと思っていました。なのでボタンではなくジッパーのついた服を買うなど、自分で問題を解決できるようにしてきたんです。でもジェイコブが4歳の時に初めて『どうして片手しかないんだろう』と言っていて…。その後も成長するにつれてその苦労や大変さを感じるようになりました。」
そんななかバーニスさんは、オープン・バイオニクス社(Open Bionics)のFacebookページで「バイオニックアーム(筋電義手)」のモニターを募集している投稿を見つけて応募した。
バイオニックアームとは、