言葉を話すことができない妹のために、17歳の兄があるウェブアプリを開発した。妹は「ベインブリッジ・ロパース症候群」という遺伝子疾患のために会話ができなかったが、このアプリのおかげでたくさんのコミュニケーションが取れるようになり、好きなテレビ番組や音楽などの会話が増えて家族の絆がより深まったという。『CNN International』が伝えている。
米テキサス州に暮らすデラ・カルダーさん(Della Calder、14)は、「ベインブリッジ・ロパース症候群(Bainbridge-Ropers syndrome)」という珍しい遺伝子疾患を抱えているため言葉を話すことができない。
そんな妹のために兄のアーチャーさん(Archer、17)は、声を届けるためのウェブアプリを開発した。
幼い頃からデラさんとは会話ができないままに過ごしてきたアーチャーさんは、開発の経緯をこう明かした。
「デラは話すことができませんが、自分の意見はしっかり持っています。だから思い通りにならないことがあるとちゃんと伝えてきます。幼い頃から手信号と短い音を組み合わせてコミュニケーションを取ってきましたが、数年前にAAC(Augmentative and Alternative Communication)というアプリに出会いました。それは言葉が不自由な人を助けるために開発されたものでしたが、最初に試したものは妹に合わず、2番目に買ってもらったデバイスも壊してしまって。AACアプリには様々な種類があり、なかにはとても高価なものもあります。妹に最適なものかを試すにもコストがかかります。デラだって他の人と同じようにコミュニケーションを取りたいはず。言葉なしにコミュニケーションを取るのは難しいことなのに、そのために経済的犠牲を払うなんて不公平だと思ったんです。」
そこでアーチャーさんは自らのコーディング技術を生かし、