二度と起き上がることのない飼い主のそばに寄り添うことしかできなかったと見られている。そして投稿にはこのように綴られていた。
「ロシア兵士がウクライナの民間人と彼らの犬を殺害しました。この攻撃で生き残ったのは、ジャーマン・シェパード1頭だけでした。ウクライナに対するロシア軍が犯している戦争犯罪を全て記録することは、非常に重要なことなのです。」
この動画には多くの人が涙したようで、「飼い主のそばにいるなんて、本当に心が痛む」「こんなの狂ってる」といった声が相次いだ。
また『New York Post』はこの動画とともに別の動画も紹介したが、そこにはこの犬の家族がロシア軍に攻撃を受ける様子が収められており、ジャーマン・シェパードを連れた父親と息子の乗った車にいくつもの銃弾が飛んでいた。
銃が鳴り響いた瞬間に犬が悲痛な鳴き声をあげ、父親と息子は車の外へと逃げようとした。しかし外へ出た瞬間に父親が銃弾を受け、その場に倒れてしまった。父親を呼ぶ息子の悲痛な叫び声が辺りに響き、父親のもとへ駆け寄ろうとするも次から次へと飛んでくる銃弾に息子は身動きができずにいた。
そばには心配そうに見守るジャーマン・シェパードが映っており、動画は怪我をした父親を銃弾から守るために息子が車の影へと父親を移動させるところで終わっている。これらの動画の撮影者は分かっていないものの、動画に寄せられたコメントの中にイギリスを拠点とする爆発物や薬物などの探知犬をトレーニングしている「BWY Canine Ltd」がこのように綴っている。
「イゴールさん(Igor)と彼の犬たちが、ロシアの侵略者によって殺害されたという悲痛なニュースが私たちのもとに届きました。はっきりした事実は分かっていませんが、世界はウクライナの偉大なドッグトレーナーを失ってしまいました。」
ウクライナ国家緊急サービスの今月2日の声明によると、ロシア軍がウクライナに侵攻開始してから既に2000人以上もの民間人が死亡しているという。同国家緊急サービスは「子供、女性、それに防衛隊員が毎時間、命を落としている」と発表している。
画像は『WorldOnAlert 2022年2月26日付Twitter「Russian soldiers have killed Ukrainian civilians and nearly all of their dogs.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)