永山は「その日ちょっと時間があったんで外に出てたんですけど、何か勘が働いたんでしょうね」となぜか撮影現場に立ち寄ったそう。「そうしたら『土屋さんから今日はお弁当の差し入れ入ってます』ってことで開けたら、ピーマンの肉詰め入ってたから」と振り返った永山は「いや、あれは本当にびっくりしました」と口にして「なんて粋なことをされる方なんだろうなと思って感動しました」と思い起こした。土屋も「遠くから帰ってきてくださって、食べてくださったっていう…優しいエピソードです」と微笑んだ。
物語は千波(土屋)とタケル(永山)を中心に進んでいくが、撮影の合間には家族の話をしたそうで、土屋が「結構絢斗さんの家族の話を聞かせていただいて。めちゃくちゃ面白く話してくださるんですよ。一個一個が伝説みたいな」と笑うと、永山も「いや土屋さんのあの環境もなかなかだと思います」と返した。詳細は明かさなかったが、土屋も永山も3人きょうだいで、全員芸能活動しているという共通点も親近感が湧いたのかもしれない。
今回のドラマはその家族について描いたヒューマンドラマで、ミステリアスな一面や恋愛の要素も併せ持つ。原作は『そして、バトンは渡された』で本屋大賞受賞の瀬尾まいこの小説で、『いま、会いにゆきます』『ひよっこ』の岡田惠和が脚本化した。鎌倉の江ノ電のホームで千波(土屋太鳳)がタケル(永山絢斗)と出会ったことで、千波の両親(仲村トオル・安田成美)も巻き込んで“記憶の歯車”が再び動き出す―。
『優しい音楽~ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ~』のタイトル通り、音楽も重要な要素となるが、土屋太鳳が弾くのは世界三大ピアノの1ブランド「ベヒシュタイン」の1000万円ほどの物。土屋は「値段はもちろんすごいですけど、響きが違う」と目を輝かせた。撮影場所には10人がかりで窓を壊して搬入したという。そして永山絢斗は「人生で持つとは思わなかった」というフルートに初挑戦、「すぐに吹けるもんじゃないですよ! すっごく練習しました」と語気を強めた。ギターを弾いた仲村トオルは「今までごく一部のミュージシャンの方々に対して『チャラチャラしやがって』みたいな感情を持ったことが全くなかったわけではないんですけど、これからは全ギタリストの方を尊敬しようと思うぐらい」と苦労をうかがわせた。
そんな演奏シーンも見どころの同ドラマは、1月7日20時からテレビ東京で放送。放送終了後からTVer、Paraviの見逃し配信でも視聴できる。
(TechinsightJapan編集部 取材・文:関原りあん)