遺伝性の難病のため顔を腫瘍に覆われた13歳少年の母親が『Born Different』などのインタビューに応じ、これまでのつらい経験を語った。シングルマザーの女性は現在、息子の治療のために寄付を募っており、「いつの日か、息子の腫瘍がなくなることを祈っている」と涙ながらに訴えた。
米アラバマ州ディケーターに住むアマーリ・ストーヴァー君(Amare Stover)は、神経系腫瘍が生じる難病「神経線維腫症I型、以下NF1」を患っている。NF1は遺伝性で、母キャンディスさん(Kandice)は「妊娠中に赤ちゃんが2分の1の確率でNF1を発症することは分かっていた」と明かすも「息子が誕生してからは苦難の連続だった」と語り、このように続けた。
「左目の周りに腫瘍があったアマーリは誕生時、左目が腫れていました。医師は緑内障とNF1と診断し、すぐ眼圧を下げる処置を行いました。」
「4歳の時にはMRI検査中に呼吸が止まり、アマーリには気管切開チューブが挿入されました。喉にできた腫瘍が大きくなり呼吸ができなくなってしまうのを避けるためです。これは一生外すことができず、あの子はやりたくてもできないことがたくさんあるのです。」
アマーリ君はこれまでにレーザーや腫瘍を小さくするための化学療法剤による治療を行ってきたが、腫瘍はどんどん大きくなり、骨や神経系にも影響を与えている。今では顔のほとんどを覆う腫瘍のため左目は視力を失い、右目の視力はほとんどなく、医師には聴力を失う可能性も指摘されているという。
さらに人とは違う外見をからかわれたりすることも多々あるそうで、キャンディスさんは「あの子は普通の子と全く変わりはないのに、幼い頃から様々な苦痛を味わってきたのです」と述べると、つらい胸のうちをこのように明かした。
「アマーリが外出するとジロジロとみられ、『醜い』と言って一緒に遊んでくれない子もいます。それは大人も一緒で『そのお面はどこで買ったの?』などと聞いてきたりするのです。ハロウィンの時期は特に酷いですね。」
「息子は走り回ったり、スポーツをしたりするのが大好きなだけなのに、なぜ彼らが息子のことをリスペクトできないのか理解できないのです。ある日のことでした。公園で遊んでいると、地元の子供たちに“モンスター”と呼ばれてからかわれました。アマーリはその公園では二度と遊ばなくなりました。」
「アマーリには『あなたはモンスターなんかじゃないから、気にしないことよ。意地悪な人はいるし、そういうことをするのは間違っているの』と伝えています。ただ息子にそんなことを言うのは本当につらいのです。」
そんなアマーリ君が外出することはほとんどなく、