病棟内のデイルームで結婚式が執り行われた。病棟のスタッフは2人のために3日間かけて準備を行ったそうで、式当日には勤務を終えた後に駆けつけて2人を祝福したスタッフもいたという。
結婚の立会人となった看護師のアマンダ・ブロードさん(Amanda Broad)は当日の様子を次のように振り返った。
「病棟スタッフのルイーザ(Louisa)がウェディングケーキを作り、新婦であるリタさんの花束はチームのみんなで用意しました。また新郎のキースさんには胸ポケットに挿すコサージュを作って、ビュッフェやデコレーションもすべてスタッフが準備したのです。」
「結婚の立会人になってほしいと言われたことはとても光栄でした。その日は休日でしたが、お二人の特別な日に立ち会うことができて幸せでした。それに彼らは私のためにサプライズで花束とカードをプレゼントしてくれて…もう本当にうれしかったです。こういった場面に立ち会うと、人生はあっという間だなと感じますね。2人の最後の願いを叶えることができたことは私にとって大変名誉なことです。」
また結婚式の様子を写真撮影した病棟看護師のニコラ・ソルトさん(Nicola Salt)は「アマンダさんは、チームが一丸となるようにまとめてくれて本当に素晴らしかったです。彼女のおかげで思い出に残る特別な瞬間を作ることができたし、とても感動的でみんな泣いていました。私たちはとても誇らしかったです」と語った。
結婚式にはリタさんの孫娘であるエマ・バードさん(Emma Burd、35)も出席し「ストレスの多い日々でしたが、病棟スタッフのみなさんは素晴らしい方ばかりです。アマンダさんは私たちにとってスターのような存在です。医療者としても人としても、彼女には永遠に感謝します」と述べている。
このほど晴れて夫婦となった2人だが、リタさんによるとキースさんは以前から「結婚式が終わったら治療をやめたい」と話していたといい、それに対しリタさんは「彼が望んでいることだし、私も賛成です」と同意しているという。
画像は『BBC News 2021年11月25日付「Derby couple marry in hospital ceremony after cancer diagnosis」(UHDB)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)