残念ながら自宅は全焼してしまった。2人の家は昨年建てたばかりで、住んでからまだ1年と2週間ほどしか経っていなかった。2人は火災が発生してから5~6時間後に焼け跡に立ち入ることを許され、ショーンさんはすぐに耐火金庫を探し出して中にあった物を取り出した。
そしてケリーさんと一緒に車道に出て、ショーンさんはまず近所の人たちに向かって感謝の意を述べ、その後ケリーさんの目の前で突然片膝をついて、金庫から取り出した婚約指輪を差し出してプロポーズをしたのだ。
ショーンさんは「僕たちは家がこんな状態になっちゃったけど、これからは恋人としてではなく夫婦として君と乗り越えていきたい。家はまた新しく建てるつもりだけど君の返事を聞かせて欲しい」とケリーさんに伝えると、彼女は快く「イエス」と答えた。その瞬間、見守っていた近隣住民から大きな拍手と声援が起こった。
火災によって家を失った2人だが、その数時間後には誰もが予想できない幸せな結末となった。プロポーズを受けたケリーさんは「自分たちが置かれている状況を考えると、まさかこの瞬間にプロポーズされるとは夢にも思っていなかった」という。一方でその場にいた人々も家が全焼した後だけあって、どのように祝福の言葉を述べていいのか戸惑っている様子だったそうだ。ショーンさんは「みんなは何て言っていいか分からないようでしたが、それでも『家を失ったことは気の毒だけど本当におめでとう』と言ってくれました」と語っている。
ショーンさんとケリーさんは現在、友人宅に身を寄せているが、10月にはアパートを借りて自宅を再建するまでの間、そこに住む予定とのことだ。また近所に住むアマンダ・マンガムさん(Amanda Mangum)がクラウドファンディングサイト「GoFundMe」で2人のために寄付を募るページを立ち上げてくれたそうだ。
なおショーンさんとケリーさんは、新しく建てる家には十分すぎるほどの消火器や火災報知器などを設置すると話している。ちなみに婚約指輪を守ってくれた耐火性の金庫には、他にもファミリー・バイブル(家族に代々受け継がれる聖書)を入れていたそうだが、たくさんの思い出の品やアルバムなどを失った2人は、今度は大事な思い出を全て保管できるような大きな耐火金庫を用意する予定とのことだ。
画像は『Fox News 2021年9月21日付「Man rescues engagement ring, proposes after home burns down」(Brookie Parker)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)