「人間同士の関係なんですよね。それがたまたま男女だっただけ。依存と癒着っていうのが人間同士あると思う。男女の友情も性的なものもあったり、寂しさからくるものもある」と分析。そして「人間同士がお互いに自立した関係であれば、友情と位置付けることは簡単にできると思う。だから答えはイエス」と回答した。だが「ただできない人も多いと思う。何かにすがって生きていく人はせっかくある純然たる関係を違う弱さと寂しさで引き合って、社会的に間違いが起こるのは歴史が証明しているから」と補足した。
そんな2人は今回初共演となる。ドラマでのストーリーを考慮して門脇と森山はあえて必要以上に会話などせず、2人の距離が徐々に縮まっていく様子を表現したという。森山は「本当に初対面だったので、この脚本が進んでいくのと門脇さんと少しずつ距離が縮まっていくのがまったく同じ速度感だった」と振り返り、門脇も「今回の作品は一ミリも自分の受ける感情とかを準備せずに現場に入って直太朗さんと会話して、生まれてくるものだけを拾い上げてやっていきたかった」という。「とにかく距離をおこうと思って、最後撮影の1週間2週間くらいまで心を開かなかったです。お芝居の時だけしゃべるくらいに…。最初の1か月ぐらいは本当にしゃべらなかったので」とリアルな芝居を目指したようだ。
それでも門脇は森山の印象について「すごく面白い方。ありとあらゆるところがツボに入ってしまって、だから仲良くなるの怖かったんですけど、何も面白くないシーン…入ってきてセリフしゃべるシーンで何回も笑って、NGだした」と笑いが止まらなかったようで、「とてもチャーミングですごく面白くなってしまう。魅力的な方」だと語る。そして森山は「クランクアップの時に麻衣子さんが麦ちゃんで本当に良かったっていうのは大前提なんですけど、僕も初めての現場で風間(太樹)組のキャプテンが、麦ちゃんがそこにいてくれて救われた瞬間がたくさんあった」と門脇を信頼しているようだ。
撮影を振り返った森山は「こんな年齢になって皆で泥んこになって1つのものを作るってなかなかやれなかったから、それはしんどかったけど身になったなって」と充実感をうかがわせると、「だって麦ちゃんなんて海でおぼれたり、ベランダから落ちたり、ベランダで転んだり」と門脇の体を張ったシーンに触れた。「なんでもできると思わないでください」と笑う門脇は「直太朗さんが最高。直太朗さんがドラマに出るってことに対してどういう思いをされてるかが1話を見てすごい伝わってきて、ご一緒できて良かったなって思いました」と最後に語った。さて撮影を通してこの2人に友情は生まれたのだろうか。
記者会見には風間太樹監督も出席した。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)