毎日小学生の娘のお弁当を用意し、その中に短いメッセージを書いたメモを一緒に入れ続けた父親がアメリカにいる。転勤族だった自分の娘が学校でいじめを受けていると知り、娘を元気づけるために始めたことだった。自身の経験から生み出された人生の教訓ともいえる合計600枚以上のメッセージは本になって出版され、娘だけではなく多くの人を勇気付けている。『TODAY』などが伝えた。
米ルイジアナ州マンデビル在住のクリス・ヤンドルさん(Chris Yandle)は、自身のキャリアを追いかけるためアメリカ国内を転々とする生活をしており、単身赴任ではなく家族も一緒に何度も引っ越しをしていた。
大学陸上競技における広報の仕事を目指していたクリスさんだったが、娘のアディソンちゃん(Addison)と息子のジャクソン君(Jackson)のためにも生活を安定させなければと考え、2016年にキャリアを転換して現在の家に腰を落ち着けたという。
しかし当時9歳だったアディソンちゃんは、5年間で4校目の転校となっていた。度重なる転校は小学生だったアディソンちゃんにとって、友達も作りづらく負担となっていたことは想像に難くない。
「今まで引っ越しが多く、本当の自分の家と呼べるような場所はありませんでした。子どもたちにはそんな思いをさせたくないと考えていましたが、実際にはそうなってしまいました。」
そのように話すクリスさんは妻のアシュリーさん(Ashleigh)と娘の学校生活について心配しており、実際にアディソンちゃんは学校でいじめを受けていたことが発覚した。アディソンちゃんは落ち込み、学校に行くのも憂鬱そうにしていたという。
「私は酷いことをしてしまったと自分を責めました」と話すクリスさんは2017年8月14日、いつものようにアディソンちゃんのお弁当としてジップロックにランチを詰めていた時、