象が群れを作るのは、1頭では対処できないことでも仲間がいれば助け合うことができるからだと一説には言われている。まさにその説のとおり、母親の鳴き声を聞いて駆け寄った仲間が川に落ちて溺れている子象を救出するという心温まる話が『The Mirror』などで取り上げられた。
南アフリカのハウテン州に住む写真家のウェズレイ・ウォルマランさん(Wesley Wolmarans、33)はドライブ中、川辺に象の群れを見かけた。群れはそれほど大きくはなかったが、その中にいた子象が水を飲もうと川辺に近づいた。子象は幼すぎるため大人のように鼻を使って飲むことができず、口から飲もうと顔を川に近づけたその時、バランスを崩して川に落ちてしまった。川は深く自力で上がることができない。それに気づいた母親の象が鼻を使って子象を引っ張り上げようとするが、子象は顔を水面に上げることすら難しい状況だ。そして濁った水の中に沈んでしまった子象を見てパニックになった母親は、鳴き声をあげた。するとその声を聞きつけた仲間がすぐに駆け寄り、子象を探し出した。
およそ5頭の象が駆け寄り、川に入ると足や鼻を使って子象を探し出し、