南極大陸の太平洋側に位置するロス海で昨年1月、観光客が乗るツアーボートに突然、1羽のペンギンが飛び乗ってきた。この時の様子はカメラに収められ、今月になって『NDTV.com』などが伝えて拡散している。
極地探検フォトグラファーのジョン・ボジノフさん(John Bozinov)は昨年1月、南極のロス海域北端部バレニー諸島沖をツアー中に珍しい光景に出くわした。ニュージーランドの首都ウェリントン出身のジョンさんは短い夏の1か月間を利用して南極ツアーを行っており、その日も数名のツアー客を乗せて「ゾディアック」と呼ばれるエンジン付きの小型ゴムボートを操縦していた。するとボートのすぐ横にペンギンがいることに気付いたという。
ジョンさんは「ペンギンは1羽だけで、周囲に仲間は見当たりませんでした。ただそのペンギンは、動いているボートに飛び乗ろうと何度かジャンプを繰り返しては失敗していたのです」と当時を振り返り、このように語った。
「私はペンギンがボートに乗りやすいようにエンジンを切り、観光客らと静かに見守ることにしました。そうしてペンギンはついに私たちのボートに飛び乗り、縁に座っていたツアー客の後方に着地したのです。」
「その後ペンギンは羽についた水滴をはらい、しばらくするとすぐ隣に待機していた同僚のボートに飛び移りました。ボートの先端で周りの景色を楽しんでいるかのようでしたが、10分ほどすると海に戻っていきました。」
極地探検のガイド歴6年というジョンさんは、