ガブリエルさんは『生きていたい』と前向きに考えられるようになったそうで、ゆっくりと訪れた気持ちの変化についてこう吐露した。
「感染症を予防するための傷の消毒にも慣れてきて、何度もカウンセリングを受けたわ。でも外出すると、人の視線が気になって仕方なかった。スーパーではある女性に『なんでそんな顔を見せられるの?』と面と向かって言われたこともあるし、ある男性には『不快だ』と吐き捨てられた。子供ならまだしも、大の大人がよ。最初は私も黙っていたけど、そのうち怒って言い返すことにしたわ。」
「これまでに7回も鼻の形成手術をしたけど、今でも鼻の横に小さな穴が開いているわ。それにたまに顔が腫れたり、赤くなったりもする。でも顔の傷を隠すためにメイクをするようになって、だんだん自分の顔への抵抗がなくなってきたの。それで自分の苦い経験をシェアしながら、メイクのチュートリアル動画をTikTokに投稿するようになった。そうしているうちにフォロワーが一気に増えて、犬に噛まれたという人から相談を受けることもあるし、『結婚してくれ』と言われたこともあるのよ。」
実はガブリエルさんは現在、動物シェルターで働いている。「あんな事故があっても、不思議とクライドを責める気にはなれなかった」と言うガブリエルさんは、犬とのかかわりについてこのように述べた。
「シェルターでは時々、噛まれた時のことを思い出すことはあるけど、仕事は苦痛ではないの。私は本当に犬が大好きなのよ。私はずっと2頭の犬を飼っていて、事故の後は癒されたわ。あの子たちがいなかったら、私はいつまでたってもベッドの中で泣いていたかもしれないわね。」
そして自分自身に対しては「美しいと思うこともある」と笑い、こう続けた。
「今の私は自分の外見を恥じたりしないわ。だってこれが自分だもの。もう隠れたりしない。だから可哀そうだとかは思って欲しくないの。酷い事故でつらい経験はしたけど、私は今の自分が大好きなの。」
画像は『Shake My Beauty 2021年3月7日付Facebook「A dog bit my nose off」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)