海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】「長くは生きられない」と言われた結合双生児、学校にも通い5月で5歳に(英)

アフリカ西海岸に位置するセネガルで結合双生児として生まれ、医師に「長くは生きられない」と言われた女児2人が今年5月、5歳を迎える。『WalesOnline』『Mirror』などが父親のインタビューを通し、これまでの苦難や2人の成長ぶりについて伝えた。

英ウェールズのカーディフに住むマリエムちゃん(Marieme、4)とンディ・エンディアイェちゃん(Ndeye Ndiaye、4)は2016年5月、セネガルの首都ダカールで結合双生児として誕生した。2人は足と手がそれぞれ1本ずつあるものの、結合した中心部から伸びた3本目の腕の先には2つの手が付いており、家族は2人が誕生するまで結合双生児であることを一切知らされていなかった。ショックを受ける家族に医師は「生きても数週間だろう」と冷たくあしらい、詳しい検査をすることもなかった。

「なんとかしてあげたい。でもセネガルでは治療に限りがある」と判断した父親イブラヒマさん(Ibrahima)は2017年、チャリティ団体などのサポートを受け、生後7か月の2人を連れてイギリスに移り住んだ。イブラヒマさんは祖国での仕事を止めざるを得ず、資金も底をつき、しばらくするとイギリスに亡命希望を出して2人を支えた。

2人は脳、心臓、胃、肺、脊髄は別だが、肝臓、膀胱、消化器系を共有しており、3つの腎臓を持っていた。2018年にはマリエムちゃんの心臓が弱ってきていることが判明し、2人が通院するロンドンのグレート・オーモンド・ストリート病院では本格的な分離手術の検討を始めた。しかし2人は循環器系が複雑に繋がってお互いに依存していることが判明し、医師は「分離は2人の命を奪う」と手術を見送った。

イブラヒマさんによると、マリエムちゃんはンディちゃんの強い心臓から供給される酸素に頼って生きているため、最近はンディちゃんの心臓への負担も増しているという。イブラヒマさんは「ンディが激しく動くと、マリエムが苦しくなってしまうんだ。普通の子よりも感染症や敗血症に罹る確率も高いから、健康状態には常に細心の注意を払っているよ」とため息をつく。

父イブラヒマさんと双子(画像は『WalesOnline 2021年3月2日付「The extraordinary story of conjoined twins expected to die within days of being born who are now settling in school and learning to walk」(Image: Ibrahima Ndiaye)』のスクリーンショット)

それでも2人は昨年9月から、カーディフにあるマウント・スチュアート・プライマリー・スクールに通っている。

イブラヒマさんは「『いかに生き残るか』を目標にしていた2人が、まさか学校で勉強できるようになるなんて、こんな素晴らしいことはないよ。だって2人が学校に行くことは私の夢だったからね」と喜びを露わにし、

1 2