今から約3年前、イタリア在住の独身男性が生まれたばかりの女児を養子にした。女児はダウン症であったため母親に捨てられ、20家族が養子縁組を見送っていたという。「人生は冒険」と語る男性の女児への熱い思いを、『Good Morning America』などが伝えた。
イタリアのナポリに住むルカ・トラパネーゼさん(Luca Trapanese、44)が、ダウン症のアルバちゃん(Alba、3)を養子として迎えたのは2017年7月のことだった。アルバちゃんは誕生直後に母親に見放され、その後20家族が養子縁組に興味を示すも、ダウン症がネックとなり引き取る者はいなかった。
ルカさんは「生後1か月にも満たないアルバとの養子縁組の電話があった時、私は『ぜひ養子にしたい』と即答して病院へ向かいました。アルバを腕に抱いた瞬間、喜びが込み上げ『ああ、この子は私の娘だ』と感じたのです。そして幸福感、不安、恐れ、喜び、熱意、好奇心、そのほかの様々な感情が一気に押し寄せました。よく『ダウン症の子を最初から望んでいたわけではなかったのでしょう?』と聞かれますが、アルバこそ私の希望。特別な贈り物だったのです」と当時を振り返る。
実はルカさんは14歳の時に親友をがんで亡くしたことをきっかけに、病気で苦しむ人や障がいを持つ人々を助けるボランティア活動を始めるようになった。そして2002年、25歳の時に男性のパートナーと恋に落ち、その5年後には2人でチャリティー団体を設立。「障がいを持つ子を養子にしたい」と考えていたが、2013年に破局した。
その後、「家族が欲しい」と真剣に考えるようになったルカさんは2017年、養子縁組の申請書を提出した。スタッフには「イタリアには厳しい規制があるため、同性愛者で独身男性のあなたには、障がいを持っていたり問題行動がある子しか紹介できない」と念を押されたものの、ルカさんはどんな子であっても受け入れる覚悟はできていたという。
こうしてアルバちゃんを迎え、