「彼女は一瞬一瞬を大切に生きている。私たちよりもずっとしっかりとした人生観を持っていますよ」と笑う。
そんなしっかり者のクラウディアさんは、コロナ禍で家にいる機会が増えたことをきっかけにTikTokのアカウントを開設しており、フォロワー数は160万人にもなる。「最初は冗談で始めたけど、はまってしまった」というクラウディアさんは「プロジェリアという病気を抱える自分を、他の人はどう見ているのか、やはり気になるのです」と明かすと、こう続けた。
「TikTokでは踊ったりすることで自分の素の姿を晒しています。そして最近は『あなたはとっても素敵よ。プロジェリアに負けないで、輝き続けて!』などポジティブなコメントが舞い込むようになりました。それはとても嬉しいことです。」
「ただ、プロジェリアのような珍しい病気がオープンに語られることは滅多にありません。だから『こいつは、何にも食べてないんじゃないか』とか『粘土人形みたいだ』とか『エイリアンだろ』とか、そんなコメントをする人がいるのも事実です。多くの人はプロジェリアについて全くと言っていいほど知らないのです。」
「私は多くの人にこの病気について知ってもらって、プロジェリアへの偏見をなくしたいのです。私を外見で判断して欲しくはないのです。だってこの病気と闘うのは決して楽ではないのですから。」
しかしクラウディアさんにとって嬉しいニュースもあるようだ。アメリカ食品医薬品局(FDA)は今月中旬、クラウディアさんが服用している「ロナファルニブ(ゾキンビィ)」を、プロジェリアの治療薬として初承認したのだ。
クラウディアさんはこのニュースを自身のInstagramで伝えており、「ここまでの道のりは長かった。だって全ては2007年に始まったのですから。そして私のような患者で治験をし、最高の結果が得られたのです…。本当にありがとう」と綴っている。そして最後に、プロジェリアとの“闘い”についてこう語っている。
「私には重い心疾患があり、ほかにもいくつもの問題を抱えています。いつどうかなってしまっても不思議ではありませんが、私が今まで生き抜いてこられたのは老化を遅らせると言われるこの薬のおかげだと思っています。」
「私は22歳。プロジェリアの平均寿命の14歳をすでに超えています。だからこの病気とどこまでも闘って、できるだけ長生きしたいと思っています。私にできることは日々を大切に生きることです。だって私たちには明日はないかもしれないのですから。」
画像は『Clàudia Amaral 2020年10月21日付Instagram「Brunch Time」、2020年6月15日付Instagram「Prioritize your peace」、2020年6月16日付Instagram「We need to live life as if there was no tomorrow」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)