次のように振り返っている。
「ショックで打ちのめされそうになりました。リンゴは、うちの子が生まれる前から一緒にいるんです。リンゴは私達家族の一員なんです。私はリンゴがピットブルだとは思ってもみなかったし、見た目からしてずっと普通の雑種だと思っていました。」
リンゴは10年前にジェシカさんがトロント市内の動物保護施設から引き取った犬で、これまで人に危害を加えるようなことは一度もなく、いつも窓からのんびり鳥を見ているような温厚な性格だったという。
ジェシカさんはリンゴを取り戻すために、引き取った動物保護施設から記録を取り寄せるなどしてできる限りのことをした。後にリンゴのことが話題になり、動物の福祉改革を推進する団体「Reform Advocates for Animal Welfare」がリンゴをジェシカさんの元へ帰すための署名を募ってくれた。
署名はわずか数日間で8800件を超え、メディアがリンゴの件を取り上げたことでジェシカさんを支持する多くの声が集まった。
その後、ジェシカさんはヴォーン・アニマルサービスから連絡を受けた。リンゴはピットブルの混血種ではないことが確認できたとし、ジェシカさん家族は30日にリンゴと再会することができた。
ジェシカさんはリンゴと再び過ごせることに喜びを見せながらもこのように語った。
「おそらくリンゴがピットブルの混血か否かではなく、SNSやメディアに注目されたことで様々な意見がアニマルサービスに寄せられ、彼らも疲れ果ててリンゴを帰すことにしたんだと思います。」
「私が今回のことで分かったことは、オンタリオ州の多くの人がピットブルの飼育禁止に同意していないということです。私の結論からすると、ピットブルは悪い犬種ではありません。悪い犬になってしまうのは飼い主のせいだと思います。」
ちなみに昨年『The Star Vancouver』が行ったアンケート調査で「オンタリオ州はピットブル飼育禁止条例を無くすべきだと思いますか?」の問いに、「Yes」が81.68%、「No」が18.32%という結果が出ていた。
画像は『CTV News Toronto 2020年10月29日付「Ontario woman has her 12-year-old dog taken away because he might be part pit bull」、2020年10月30日付「‘I’m over the moon’: Ontario woman reunited with senior dog held by animal services」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)