ウィオレッタさんはカクペル君が愛用していた制汗剤「LYNX」を彼の右腕にスプレーした。するとお気に入りの匂いがカクペル君を刺激したのか、目を開けて昏睡状態から生還したのだった。
当時、メディアはこのカクペル君の“奇跡の目覚め”を一斉に報じた。それから1年以上が経ったが、再びカクペル君が注目を集めることとなった。
昏睡状態から目覚めたカクペル君は現在14歳となり、事故から1年が経っていた。彼は心肺停止状態の時に脳へダメージを受けたことで、うまく歩くことも会話することもできず、右手の震えが止まらない状態だった。しかしこの1年間にリハビリを重ねて、順調に回復しているようだ。
だがウィオレッタさんには、カクペル君について不可解なことが1点だけあった。カクペル君の髪の毛は直毛だったが、昏睡状態から目覚めた後にカーリーヘアに変わったというのだ。ウィオレッタさんは次のように話している。
「事故の前までカクペルの髪は直毛だったんです。ところが今はカーリーヘアになっていて、なんだか不思議な感じです。でもまあ、そんなのは全然いいんですけどね。」
現在、何種類かの薬を服用しているカクペル君だが、医師からは「最終的には全ての薬が必要なくなる」と言われており、将来的に薬の助けを必要としない状態まで良くなるようだ。またリハビリによって、今では短時間であるものの学校に通うことができるまでに回復している。
ちなみにカクペル君を昏睡状態から目覚めさせてくれたLYNXの制汗剤は、今や彼にとってお守りになっているという。
画像は『Metro 2020年6月23日付「Boy’s hair turns curly after being woken from coma by smell of Lynx」(Picture: North News & Pictures Ltd)、2019年5月27日付「Schoolboy wakes from three-week coma after smelling favourite Lynx deodorant」(Picture: North News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)