30キロもの腫瘍を抱え2年前から自宅に籠るようになったインドネシア在住の34歳の男性がメディアの取材に応じ、「歩くことも困難で、酷い痛みに苦しんでいる。外出することもつらい」と苦しい胸のうちを明かした。家族は日々の生活で精いっぱいで、手術をするお金がないのだという。『Barcroft TV』などが伝えた。
インドネシア・スマトラ島メダンに住むアンドリアディ・プトラさん(Andriadi Putra、34)は、末梢神経から発生する良性の腫瘍のひとつと言われる「神経線維腫症」を患っている。これは遺伝子変異により生じる非常に稀な疾患で、アンドリアディさんの腫瘍はここ2年で大きさを増し、今では歩くことさえ一苦労のようだ。
アンドリアディさんは、顔から大きくぶら下がるようにできた腫瘍についてこう語っている。
「私は10年前は建材店で働き、顧客に商品を配達する仕事をしていました。ちょうどその頃、地元の医師に診察をしてもらったのですが『手術が必要だが、相当量の輸血が必要となるのでかなりの費用がかかるだろう』と言われました。しかし家族は日々の生活だけで精一杯で、とても手術などできる状態ではありませんでした。それから10年、病院へは行っていません。」
実はアンドリアディさんが生まれた時に顔に小さなシミのようなものがあったが、両親は母斑だと思っていたそうだ。しかし11歳の頃からそれが大きく成長し、現在アンドリアディさんの胸や腹回りの腫瘍は約20キロ、顔や背中など身体全体では約30キロの重さになるという。
アンドリアディさんは「腫瘍が大きくなり過ぎたため腰痛が酷く、身体中が痛むのです。2年前には仕事も辞めました。呼吸が苦しくなることもあり、食事や話をすること、またベッドからトイレに移動することさえつらいのです。正直なところ自分でも怖くて仕方ありません。私の今の唯一の楽しみと言えば、携帯電話で遊ぶことですよ」と悲痛な思いを明かす。
アンドリアディさんの父イスメットさん(Ismed、60)の仕事はマーケットでの荷物の運搬で、