焼け落ちた柵の復旧時に農場裏の柵の外にいたものの火災で倒れた木に阻まれしばらく身動きがとれなかったのではないかとアリスさんは推測している。数千頭の羊を飼うアリスさん一家だが当時、そのうちの1頭がいなくなったことに気付いていなかったそうだ。
このプリックルスが7年ぶりに元の農場に戻ってきたニュースは、世界中で報道され注目を集めた。
そこで注目度を利用して何かできないものかと考えたアリスさんは「プリックルスの羊毛重量あて大会」と称し、チャリティーイベントを開催することにしたのである。5月1日にクラウドファンディングサイト「MyCause」を通じて開始されたイベントでは「25kg」「105kg」などの予想が飛び交う中、プリックルスの羊毛は13.6kgと見た目よりだいぶ軽く、ギネス記録の42.45kgにはおよばなかったようだ。チクチクとした外側に反して、内側の羊毛は真っ白くふわふわでとても軽かったとアリスさんは説明している。
同イベントにはこれまで297人が参加し、12,817豪ドル(約89万円)の募金が寄せられている。なお集まった募金は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に全て寄付するとアリスさんは表明しており、国連機関は今回刈り取ったプリックルスの毛皮から何か製品を作り上げてオークションで販売する予定とのことだ。
アリスさんは一連の出来事について「悲しいニュースばかり流れているから、そんな時こそこういう喜ばしいニュースが必要だわ!」と語っている。
画像は『CBC.ca 2020年5月8日付「Prickles the sheep was sheared for 1st time in 7 years, and ‘she took it very well’」(Alice Gray/Alice Bennett Photography)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)