世界中に感染はもとより大きな波紋を広げている新型コロナウイルス。このほど北朝鮮で、政府職員が新型コロナウイルスの検疫中に違反を犯したため射殺されたとの情報が持ち上がっている。『東亜日報』『New York Post』『Fox News』などが伝えた。
韓国メディアの『東亜日報』が今月13日、北朝鮮の情報筋をもとにして伝えたところによると、北朝鮮・羅先特別市の検疫施設に隔離されていた政府職員が、当局によって射殺されたという。この職員は通商業務に携わっており中国を訪問して帰国した後、新型コロナウイルスの感染予防措置として検疫を受けていたようだ。
しかしこの職員は今月初め頃、検疫施設をこっそり抜け出して公衆浴場へ行ったことが判明し、当局によって逮捕され即射殺されたもようだ。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、新型コロナウイルスの検疫施設から許可無しで外に出た者に対しては「軍事法の規定」による措置を取ることを宣言している。これにより今回射殺されたとみられる職員の他にも、国家安全保障局の職員が旅行で中国を訪れたことを隠していたために降格させられ、農場の仕事に就くことになったようだ。
また『東亜日報』によると、北朝鮮は先月末に中国やロシアとの国境を封鎖しているが、それ以前に中国を訪れていたり、中国人と接触した国民に対しても検疫や隔離、観察を強化しているとのことだ。
これまでに同国は国連食糧農業機関(FAO)に対して「新型コロナウイルスの症例はゼロ」と報告していたが、