多くの人が加入している保険だが、中には加入者に高額な掛金を支払わせ、いざという時は保険金の支払いをいかに少なくするかに注力する保険会社もあるようだ。このほど南アフリカで亡くなった叔父の保険金を求めた家族が、保険会社に支払いを渋られることとなってしまった。そのことに業を煮やした家族がとった行動が人々の関心を集めている。『New York Post』『UNILAD』などが伝えた。
南アフリカのクワドゥクザで今月7日、シフィソ・ムチャーリさん(Sifiso Mtshali、46)という男性が亡くなり家族が葬儀の準備を進めようとしていた。シフィソさんの家族の一人であるムロンゴ・ントンベンレさんは、葬儀費用を補うため今月11日にヨハネスブルグに本拠地を置く保険会社「オールド・ミューチュアル・サウス・アフリカ」のクワズール・ナタール州の支店を訪れ、シフィソさんの死亡保険金3万ランド(約22万1200円)を請求した。
ところが保険会社から「保険金を受け取るまで2日間ほどかかる」と言われ、ムロンゴさんは必要書類を提出して、その日は保険会社をあとにした。しかし2日経った13日に保険会社から連絡が来なかったため、ムロンゴさんは14日に再び保険会社を訪れたが、散々待たされたにもかかわらず翌日に来るように言い渡され、そのまま自宅に戻ったという。
そして15日、ムロンゴさんは保険会社で3時間ほど待たされ、業を煮やして「何故そんなに時間がかかるのか?」と尋ねたところ、保険会社側から「再審査中のため、さらに3時間ほどかかる」と言われてしまった。これにはムロンゴさんも我慢の限界だったようで、当時のことをこのように語っている。
「私たち家族は怒りが湧いてきました。叔父のシフィソをズールー族のしきたりに則って17日までに葬儀をしなければならず、その準備ができるようにしておきたかったのです。保険会社が私たちの書類が不十分で叔父の死を疑うというのであれば、もう彼の遺体をここに証拠として持って来るしかないと思いました。」
そしてムロンゴさんら家族は、