ラグビーワールドカップで3度目の優勝に輝いた南アフリカ代表チーム「スプリングボックス」。決勝前の南アフリカでは「決勝まで行けたから、負けても仕方ない」というムードが漂っていただけに、優勝の喜びはなおさら大きかった。スプリングボックスのグッズは軒並み売り切れ、スポーツチャンネルではいまだに決勝の試合を数時間おきに流している。11月5日夜、優勝トロフィーとともに帰国した監督および選手達を、数千人の国民が空港で出迎えた。
南アフリカ代表チームのキャプテン、シヤ・コリシ選手(Siya Kolisi、28)やラッシー・エラスムス監督(Rassie Erasmus)らは5日夜、O・R・タンボ国際空港に当初の予定より遅れて到着した。仕事よりも選手を見ながら喜びのダンスを踊る空港職員らに囲まれて、彼らが出口に姿を見せたのは夜8時を過ぎていた。それでも国の英雄たちを称える声は止むことなく、さらにコリシ選手が金色に輝くトロフィーを高く掲げると空港は歓喜の声に包まれた。
コリシ選手とエラスムス監督は疲れを見せることなく、空港で行われた記者会見でのインタビューに応じた。エラスムス監督は「チームが過酷なトレーニングを行い、体調を万全に備え、試合のプランに関する課題をこなした結果が勝利につながった」と述べ、「共に過ごした135日間は、まさにプロフェッショナルだった。国のために勝ちたかった」とコメントした。エラスムス監督は今季限りで退任するが、今後はラグビー協会の重鎮としてスプリングボックスを見守っていくこととなる。
コリシ選手は若い頃にラグビーの試合で交代要員として出場するまで、コツコツと準備をしていたそうだ。その機会が訪れた時に、自分を万全以上の状態にしてチャンスを掴んだ。そして今は、黒人として初めて国を代表するチームのキャプテンにまでなったのだ。彼はそんな経験を踏まえて、若者たちへこのように熱く語っている。
「ゴールに到達するためには、努力してチャンスを掴むことが大切。それはきっとできる。辛い思いはして欲しくないが、今後全ての人にとって状況がより良くなっていくことを願っている。」
さらに南アフリカの子供たちへ、