南アフリカ国内すべてのラグビー試合会場への入場を禁じられた男が、ワールドカップイングランド大会にて乱入騒動を起こした。ファンを逸脱した行為に、南ア代表チームも苦言を述べている。
ラグビーワールドカップイングランド大会(Rugby World Cup 2015)にて26日、サモア戦に挑んだ南ア代表チームの「スプリングボックス」。この試合に負けると決勝トーナメントへの道も危ぶまれることから、南ア国民は息を詰めて勝負の成り行きを見守った。
後半に入り南アの勝利を確信しつつあったその時、スプリングボックスのシャツにジーンズといういで立ちの男が突然フィールドに乱入、南アとサモアのスクラムに走りこんできた。近くにいた南アのデュエイン・バーミューレン選手が襟を掴んでスクラムから離そうとしたが、男はその手を振りほどくとフィールドを走りまわり、最後にサモア選手に捕まえられ退場した。
男はピート・バン・ジル(Piet van Zyl)というスプリングボックスの熱狂的ファンで、2002年にダーバンで行われた南ア対ニュージーランドの試合でも乱入して審判を襲い、国内のラグビー試合会場への入場禁止を言い渡されていた。今回は海外の会場だったため、観戦できたようだ。警備員らに連れられて会場をあとにするバン・ジルに、観客はブーイングで見送った。
結果、46-6で勝利したスプリングボックス。試合後、副キャプテンのビクター・マットフィールド選手が会見に応じ、「1人の愚かな行為のためにすべてのファンを責めてはいけない。南アを応援してくれているのは、いつも素晴らしいファンたちばかりだから」とコメントしている。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)