自由を奪われた状態で飼育されていた。野生のジャコウネコは果物、昆虫、爬虫類などを食べて生活しているが、農園のジャコウネコの餌はコーヒーチェリーのみで栄養状態も心配された。
しかも野生とは違った環境によるストレスのせいか、自分の尾を噛むという自傷行為が見られた。尾の先端は骨がむき出して肉が見え、痛々しい状態だ。
農園では治療をすることなくそのまま飼育し、コーヒーチェリーを与え続けているようだ。同団体のエイミーさんは「自由を奪われ、適切でない檻の中で飼育される動物の多くはストレスや不安を打ち消すために、時に異常な行動を起こします」と話している。
コピ・ルアクはかつて野生のジャコウネコから採取されていたが、ここ数年で需要が急増したことで、より多くのコピ・ルアクを採取するために農園で飼育するようになったようだ。また2013年の『BBC News』による独自調査では、インドネシアのスマトラ島にあるコーヒー農園で飼育されているジャコウネコの劣悪な環境が暴かれるとともに、採取したコピ・ルアクをヨーロッパやアジアで流通させていたことが発覚している。
他にも『ナショナル・ジオグラフィック』の2016年の報告では、インドネシアのバリ島にあるコーヒー農園で同様に劣悪な環境に置かれているジャコウネコのことが明かされた。
『Moving Animals』では同様の農園が増えないために現在、コーヒーツアーとしてコピ・ルアクのコーヒー農園を訪れるなどの企画をする旅行会社に自粛を求めている。
画像は『Moving Animals-Official site「Tell Travel Companies to Stop Promoting Cruel Civet Coffee Trade」(Credit:Moving Animals)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)